月まとめ

2020年6月30日 (火)

今月のまとめ(R2/6)

ドラクエウォークサイクルに入ってます。読書はいつもどおりだけど、七人のイヴがどうしてもリソース食うので冊数は増えず。

北条早雲 4 明鏡止水篇
中公文庫 富樫倫太郎著
前巻
弥二郎堕つ。最近の研究では舞台から降りつつも生きてたらしいので、執筆当時はまだそんな情報が出てなかったのか、いい死に様を見せてくれた。名脇役だなあ。ところで同郷のケンカ仲間たちはどこいった。

七人のイヴ 上
ハヤカワ文庫SF ニール・スティーブンスン著 日暮雅通訳
クリプトノミコンとかは読んでない。初読。
月が割れる。無数の岩が地球に落ちて灼熱の時代がくる。ので、2年以内に宇宙に逃げろ。くじ引きで。そして方舟でどんなドラマが。てな流れのSF。
コロナ禍に合わせて読み進んでるおかげで、ドゥーブが8割おじさん、ジュリアが小池に見える。8割おじさんみたいに予想外してないので有能なんだけど、立ち位置が西浦教授だよ、これ。人類扇動すんな。そして小池。完全に小池。下巻で過酷に遭ってるけど小池に見えるのでザマミロ状態。そもそも宇宙にくんなよ。
基本的に主人公はダイナだと思うけど、貞操観が進化しすぎてて、小うるさい読者には何だお前みたいに思われそうだけど、そんな人はSFなんか読まないだろうし、そもそも感情移入するタイプの小説じゃないので、多分どうでもよかった。でも個人的にはこういうタイプ好き。
あとショーンプロブストが、身を張って彗星捕まえに行ってくるぜ、ての、すごいドラマだと思うけど苦労をスルーして結果だけ描かれてるの、もったいないなと思ったり。自分的に作内で一番好きなシチュエーションだと思う。マルクスよりよっぽど男気を感じる。
本来3部作なのを2冊にしたらしいので、区切りがちょっと変。読むのに3週間ほどかかってようやく上巻。下巻読み終えるのは7月半ばかな。3部は遠い未来らしいので、さてどうなるのか。

北条早雲 5 疾風怒濤篇
中公文庫 富樫倫太郎著
最終巻。
臨終までやるのか。最後まで、小説というか物語だった。これはこれで入りやすくていいもの。
4巻の弥二郎に続いて紀之介も。重要人物はこういい見せ場があるのだけど、今度はケンカ仲間どころか従兄弟や信之介まで消えてった。こういうところは物足りなさがあるかなあ。まあ最重要脇役である門都普を鮮烈に見せるためにそのあたりの描写は割愛しました、なのは仕方ないとは思う。そして門都普、五平のラインから小太郎につなげたかったんだなという、他作品につなげる裏の主人公的見せ方もまあいいんじゃないかな。文庫化したらきっと読むでしょう。
そういや紀之介の次男で伊奈十兵衛とかいうのが出てきたけど北条勢に伊奈氏いたん?フィクションなのは承知で、伊奈氏をどうして絡めてきたのかはちょっと知りたい。ウチの先祖の主筋が伊奈氏なので、遡ってったらそういうところに出くわすこともあるかもしれん。まあウチはその伊奈氏のどっかの傍流の傍流に仕えてたさらに下っ端だし、何があるというのでもないのだけど、普通に伊奈氏遡ってったら一応秀郷にはつながるじゃん。どっかで娘でも下賜されて血とか入ってるかもしれないじゃん?こういうの調べるの面白そうだけど、どう調べたらいいか分からんからなあ。
色々足りない部分はあるけど、読みやすくて楽しめる作家さんだなと思います。エンタメとしては上出来。

3冊。まあ早雲しか読了してないので、それで。
結局七人のイブ下巻も読み終えられなかった。7月上旬には読み終えるかなあ。間に差し込むのが増えなければ。

2020年5月30日 (土)

今月のまとめ(R2/5)

絵本で嵩増し。読書家の風上にも置けない。まあ読書家じゃないんで。ただの小説好き。

ビブリア古書堂の事件手帖~栞子さんと二つの顔~
メディアワークス文庫 三上延著
前に読んだ巻
読んだの先月だけど、最近よく抜ける。ともあれ、これで全巻読破。満足した。

少女の鏡 千蔵呪物目録1
創元推理文庫 佐藤さくら著
ゼクスとレオンの関係が好きだったので、新シリーズも読んでみた。
呪いをテーマにしたオカルト。ファンタジー。でもこの人の作品は舞台云々よりも人と人の関係が重要なので、言ってしまえば題材なんかどうでもよく。今回は朱鷺と冬二の2人。登場人物紹介的にはなぜか主人公が美弥ってことになってそうだけど。
宗家に養子入りした朱鷺と、実家側の足りない次兄冬二。朱鷺は浮世離れ、冬二は諦めの境地。間に入る次女葉子が結構重要。長男長女は今のところあんまり。この宗家分家の話はファンタジーとして面白く展開できそう。
長い旅の末に町に辿り着いて、そこに美弥を重ねつつ呪いのドラマ。倉から散逸したブツじゃなかったけど、これからそれを探す旅が始まるのでしょう。ので、これはプロローグ。2巻に期待するとしましょう。旅そのものよりも、着地点がどうなるのか楽しみにしてます。魔導の系譜はホントよく描けてた。これもそうなりますように。

いつかの人質
角川文庫 芦沢央著
この人の描くお話って何か明確に欠損してる主人公が云々て感じで、展開は証言を重ねてラストで実はこうでした、という流れ。これはこの人のフォーマットかな。ので、そこについていい悪いはないです。一度やらかした存在は2度やらかす。そこにさらに旦那が事件を被せる。そして捜査が迷子になる。逃げなきゃよかったものを。やっぱり諸悪の根源は主人公。とにかく嫌われるような主人公を書いてこそのイヤミスという節はないか。
最初にバックステージ読んで期待した線には届いてないよなあ。そろそろ潮時か。今まで読んだ3冊の中では一番しっくりこなかった。

貘の耳たぶ
幻冬舎文庫 芦沢央著
2冊続けて芦沢央。これで4冊目。
いつかの人質よりはマシだけど、これもどうにも惹かれづらい。というかこれこそ自分の思うイヤミスだ。つまりイヤミス好きならアリなのではなかろうか。
主人公は2人のママ。どっちかといえば鞠子。これまた欠損主人公。というかなぜ取り替えた。その基盤となる背景が不足。まあドラマに必要だからそうしたとしよう。としても、それを墓まで持ってくならまだ分かる。なぜバラす。それはイヤミスにしたいからだけか。そう見えてしまうところが残念なところ。悲劇のヒロインになりたくて許しを得ようと取った行動、を取る主人公を描きたかった、みたいのか。許されるわけもなく、自分以上に周りのすべてを不幸にする存在。だんまりで病院のせいにしとけばまだ納得できた。でもイヤミスの主人公はこうでなくてはならないというなら、その仕事はした。でもそんな主人公に感情移入とか無理だし。ゆえに自分には向いてないジャンル。そういう作品だ。
ミラクルキッズパークはいつかの人質にも出てたなあ。同じ世界線なのかもしれない。

僕はロボットごしの君に恋をする
河出文庫 山田悠介著
30年前に書かれてるならもう少し評価できたろう。今読むにはつらい。2060年代の設定で小道具にタバコ使うな。しかもポイ捨てさせるとか。その時点で自分の中ではもう底辺評価。ドラマとしては、AIがまず、すごいんだけどすごくない描写で進めるしかない設定なもんだから、進行に説得力なくて、でもそちらを強化してしまうと核心を露わにすることになるしで、それでも捜査に映像記録だとかそんなアナログなのじゃなくてsyslogくらい吐き出してるだろとか、そういう方面でもやもやするんですよ。そうさせるわけにもいかないんだろうけど。じゃあ何で近未来なんだよって。ちぐはぐ。そもそもテロリスト集団の話だしな。自作自演どころの話じゃない。そういうところは枝葉で、お涙頂戴でありさえすればいいというなら、そういう人は楽しめばいいです。でも自分は受け入れられない。結論として、とても映像化に値する作品とは思えませんでした。まる。

スパイ教室 01 《花園》のリリィ / 02 《愛娘》のグレーテ
富士見ファンタジア文庫 著
32回ファンタジア大賞受賞作。ミッションインポッシブル大好きなんだろう。端々にそう見て取れる。設定はとても暗殺教室的。それにソフロニア風味の味付け。受賞作を改稿したらしいけど、それによってタイトルを暗殺教室に寄せたんだろうか。そしてスパイものというよりは化かし合いが主なので、ミッションインポッシブルよりコンフィデンスとかのが近いかもしれない。あの映画、なぜか評価低いけど、自分の中ではかなり上位なんだけどな。まあ何でもいいや。
1巻。読んでて確認のために口絵見るんだけど、愚人てのがいなくて、終盤にやっと分かるけど、じゃあこの口絵ダメじゃね?って思った。最初から花園だけくらいにしとけよ。そしたら騙されたのに。あんまり極上じゃない。
2巻。設定とか文章は練れる余地大きいと思うけど、構成自体はいいと思うんですよ。ので、2巻もそのまま読んでみた。
灯の土台固め。変装だけでなく仕草までなりきれる愛娘さん。最後のオリヴィアとの対峙はドラマかもしれんけど、その計画は危ういなあ、と思ったり。もっと穴のない計画立てよ?
どうでもいいけど、アサウラの銃火器監修はもうそっちだけやってなよって感じ。それだけで食ってけるか知らんけど。少なくとも自分はもうアサウラ小説は読まないと思うから。
この設定でシリーズ続けるのなら、できれば、8人の誰かは死ぬべきだと思う。できないだろうけど。それがラノベの枠。枠を飛び出せ。クラウスに有言実行させてやれ。さらにその先を見せろ。それが自分のこの作品への期待。

剣風の結衣
集英社文庫 天野純希著
森美夏って、早雲の絵の人か。
異世界転生じゃないけど、異世界転生の原型ってこういうのだよね、とか思いながら読んでた。むしろ途中からモンパニに近かった。強敵出てくるとそういう側面も強まる。親父や村長の生き様というか死に様もかっこいいけど、どちらかは生き残ってほしかったなあ。
別に出てきて何かしたわけじゃないけど顕如の評価がまた落ちました。偏って一向宗好きなやつとか変態だろって感じ。

父親を名乗るおっさん2人と私が暮らした3ヶ月について
メディアワークス文庫 瀬那和章著
ありがちだけど安定して読めるホームドラマ。母親亡くして見知らぬ父親面する2人と過ごすタイトルのそれ。おかしな2人ではあれど、筋は通してくれるので好感度は高い。ダメなのはカメラマンの叔父含む血のつながった親族だけで、他はみんなまっとうではなかろうか。着地点はもうちょっとハートフルな関係でもよかったかな。巣立ちもそれはそれでよいけど。うん、3か月どころか1年半だ。

幽霊たちの不在証明
宝島社文庫 朝永理人著
このミス大賞優秀賞受賞作。デビュー作とのこと。
思うところがないわけではないにせよ、途中までは楽しんだよ。でも解決編がひどい。その入り口も。ミステリ嫌いの理由がここに集約されてる。クイズやりたいなら最初からそっちにいろ。おれはドラマを見たくて小説読んでるんだ。このマウント取りたがってくる連中ホント何なの。
で、ドラマの方はというと、空っぽな主人公、大して委員長好きでもなかったんだね。好きなわりには事件からも淡々としてるけど、好きですらなかったのだから仕方ない。それは言葉の上でだけ。そもそもギミックのために設定乗せられてる側と思えば被害者ですらある。
表紙の甲森さん、好きな人もいるだろうけど、ミステリの枠に当てはめましたよ的空気がやっぱり好きになれないので、自分はざくろ子さん派でいたいと思います。ラノベ云々、解説で言われてるけど、それこそざくろ子さんの領域だ。ということでマイヒロインはざくろ子さんなのです。なぜか男の出てこない共学の文化祭で青春してるそれ自体は別に悪くなかったですよ。ただ、ミステリにするんだっていうその気負いが上滑りしてるのを別にすれば。
普通のラノベ書いてくれたら読むかもしれない。ミステリとしてこのスタイルを進むなら二度と読まない。そういう評価。

夢十夜(乙女の本棚8)
立東舎 夏目漱石著
漱石なんか読んだの20年以上ぶりだろう。感想としてはあれだ、テレ東のホラーアニメ闇芝居と似た感覚だ。もちろんこっちのが古いけど。例えば青坊主とかいきなりいわれると多分妖怪だろうけどどんなんだっけってなる。当時の一般常識的下地がないと読むの苦労するわ。調べながら読むのはそれはそれで楽しいけど。考察とかいろんな人がネットに上げてるのでそんなのも見ながら。漱石レベルだと溢れるほど出てくるし。
なお、シリーズだからといって集める気は毛頭ないし、順番に読むつもりもない。あくまでも絵本として買っただけ。

夜長姫と耳男(乙女の本棚12)
立東舎 坂口安吾著
漱石同様に20年以上ぶり。しいていえば10年くらい前にノイタミナでモチーフアニメやってたっけってくらい。本作は初読。
面白いじゃん。この倒錯した感じ、普通に現代でも人気出るわって思う。おかげで絵本として完成度高い。アオガサ、チイサガマ、エナコの登場時との大ギャップなモブっぷりも、ミミオとヒメの2人だけの世界作っててとてもよい。反面、小説として不足する感はあるけど、あくまでも2人の物語として。
あと、事あるごとに促音がカタカナになっていて、荒木飛呂彦ぽいなとか思ったり。
一度、坂口安吾作品まとめて読んでみるのもいいかも。

山月記(乙女の本棚15)
立東舎 中島敦著
これは国語の教科書にあったなあ。虎になるお話。本来は唐土文学の二次創作なんだっけ。自己の肥大が過ぎてこうなったと顧みてる心象描写が評価されてるとか何とか。物語以上に教養面での評価に比重が置かれる時代だったのかなあと想像。ので、エンタメではないのです。そういう意味で、今回読んだ4冊の中ではこれだけ毛色が違う。

押絵と旅する男(乙女の本棚5)
立東舎 江戸川乱歩著
こないだ読んだビブリア4巻がちょうど乱歩の話だったなあ。
乱歩なんて20面相しか読んだことなかったので、これも初読。もちろん30年のブランク。
魚津から上野へ直通の汽車なんて当時あったのかとか、浅草12階とか、そんな当時の空気を感じながら読む。読む前は「押絵と」「旅する男」だと思ってたけど、読んでからは「押絵と旅する」「男」で解釈する方がしっくりきた。まあどっちかだけってことでもないけど。
まさか八百屋お七だとは思わなんだ。主人公は聞き手。語り手に引きずられながら不思議体験。ファンタジーかな。
そして一番衝撃を受けたのは「25歳の美少年」、そういう表現は当時もあったのか。じゃあ25歳で美少女もやっぱりアリだろう。他人からツッコまれたら乱歩がそう言ってたって返せ。
この絵本シリーズ、もうちょっと買い足す可能性はあり。

デパートの可憐さん!
メディアワークス文庫 笹森岬著
展開はとても一般小説。仕事と恋に全力な主人公のそれ。その主軸はいい。でも細部が色々足りない。五十嵐とか何だったの。仕事のミスの原因とか、ライバル店の嫌がらせとか、消化できてない部分が多いね。

15冊。今月一番心に迫ったのって、多分夜長姫と耳男。でもそれをチョイスするのはさすがに違うと思うので、スパイ教室とか選んどく?ポテンシャルに投資の意味合いで。現状そこまでではないですが。でもラノベには最低でもこのくらいの仕事はしてもらいたい。だからがんばれ。
下旬からずっと7人のイヴを読んでます。1日数十ページしか進まないペースなので、多分6月はほとんどこれに費やすことになりそう。下手すると7月まで食い込むかもしれない。そのくらいじっくり読んでます。

 

 

 

 

2020年4月29日 (水)

今月のまとめ(R2/4)

喘息もようやく治りつつある感じ。読書はゲームと違ってそれほど影響ないし。少なくとも映画は観に行けない。自粛ムードの中、新作流せずにベンハーとかウエストサイドとかやってるの、スクリーンで観てみたい!と思ったけどそれも1週間の命でした。映画館も自粛させられてしまったし。さっさと自粛ムード終われ。マスコミの影響ってまだまだ大きいな。ただの風邪ごときに。むしろテドロスが悪い。そんなのにひれ伏す国民性が悪い。お上には絶対逆らわない遺伝子。

生徒会探偵キリカS 1 / 天才美少女生徒会長が教える民主主義のぶっ壊し方
講談社ラノベ文庫 杉井光 / 天王寺狐徹著
前巻。というか前シリーズというものか。タイトルにS入ったこと以外何も変わってないけど。
読んだの先月だ。残しとくの忘れてた。
朱鷺子姉さまいいね。みんなに慕われすぎだ。お茶会大事。
番外の1冊は、言いたいことは概ね理解した。けど、じゃあそれをどう踏み込むのかって話。まずはその前に小回り利くような小さな国にしていかないとね。道州制実現はいつになるかなあ。自治体に限らず大きな組織はどうせ動かない、動けないんですよ。既得権とステークホルダーに縛られない世界をぜひ作ってください。

錬金術師の密室
ハヤカワ文庫JA 紺野天龍著
初読の作家さん。推理物やリーガル物ではなかった。ファンタジーだ。ほぼほぼラノベ。錬金術師を詐称するテレサと、後天的発症エミリアの行く末を、キャラクター物として追っていく分には次巻も読めそう。
ところで、P53段落ひどくね。そこは改頁してくれ。

ドールハウスの人々
TO文庫 二宮敦人著
人と人形の区別がつかなくなった主人公とその同類のお話。ヒヨリはまあそうだろうなと思ってたのでソウスケ含め意外ではないけど、キョウコはちょっと予想しなかった。バラバラ殺人と思えばそりゃあるよな。その被害者たちは拾い上げてあげようよとか思うけど、そういう作品じゃなさそうなのでこれはこれでもいいのか。世界の構築と合わせてこのミステリはわりと嫌いじゃなかった。ホラー寄りだからだろうかな。登場人物は概ね嫌いなのばっかりだったけど。でもまあそれも個性。
読みやすくていいんじゃないですかね。

北条早雲 1 青雲飛翔篇 / 2 悪人覚醒篇 / 3 相模侵攻篇
中公文庫 富樫倫太郎著
箱根の坂とか読んだのももう30年ほど前。早雲の研究も進んでるし新しい物語読みたいねって、ちょうど文庫化で目に付いたので読み進め。地元民的にも好きな武将ではあるし。
意地悪な継母とかとてもテンプレな展開で始まったのでどうしようかと思った。わりと様式美に当てはめて物語が進んでいく感じ。そういう意味ではラノベ調。語り口はちょっと司馬遼太郎にも似てるかも。ということでフィクション成分満載、でもこれはこれで説得力なくもない。たとえば道灌のポジションが通説と逆だけど、英雄は英雄を知るみたいな感じにしたくてこうなったのかなとか、宗哲はこれは先代玄庵みたいな存在として出したのかな、がいて道を標してくれるとか、同様にマジカルニグロな門都普が魔法のように助けてくれたり、物語としてちゃんと魅力ある感じに仕立てられてます。何より、伽耶、真砂、田鶴がかわいい。言ってしまえば都合よすぎるラノベヒロイン群。特に真砂、つまり南陽院殿だけど、死ぬの早いよ。もうちょっと長生きさせてくれ。かわいいんだから。
背景がどうあれ、立身出世譚であることは変わりないので、やっぱり早雲の話は楽しめますね、と。3巻の五平六蔵の登場シーンで時系列が遡ったのか分かりづらかったり、ちらほら怪しいところもあるけど、概ね読みやすくはあるので、軍配者や土方歳三も文庫化したら読むかもね。

戦国姫 ─今川・武田・北条 三国同盟の姫君たち─ / ─綾姫の物語─
集英社みらい文庫 藤咲あゆな著
前巻というか直前に読んだ巻。幕末姫が13巻らしい。ので、今回遡り。
最近時代小説読んでないなーとか早雲読んでたときに思ったけど、このシリーズ読んでたわ。巻数にするとこれが11巻、現在15巻まで出てる模様。どれ買ってどれ買ってないのかさすがに分からなくなってきた。
甲相駿。11巻。読んでてなかなか信玄の評価落ちてくるな。といって氏真や氏政・氏直の評価が上がるわけでもないけど。自分の中では氏康の評価は高いし、義元もわりと嫌いじゃない。そんなベースにこのお話を加味すると、信虎と勝頼はそうでもないけど信玄の評価だけが相対的に下がってしまうなという、そんな描かれ方でした。信玄好きな人にはおすすめしない。そうでない人はまあどうぞ。
仙洞院。12巻。謙信方面、わりと疎かったのだけど、流れが把握しやすくてよかった。下手したら今まで読んだすべての戦国物の中で一番理解を深めたかもしれない。エピソードひとつひとつは頭に入ってるけど、流れがどうにも把握できてなくて。それをつなげてくれたという意味で、良作。自分にはヒットした。先の甲相駿と合わせてますます信玄の評価下がるよ。筆者、信玄嫌いぽい。少なくとも好きではなさそう。
マルイノ絵のために買ってるけど、揃ってるとそれはそれでいい感じなので、売らずに取っときそう。元々戦国物も好きだしね。

薬屋のひとりごと 9
ヒーロー文庫 日向夏著
前巻
今回、謎解きなし。華佗の書を探す、みたいのはあったけど、謎解きかといわれたら違うだろう。覚悟の問題。姚ががんばったね、ってそんなところ。遠征の下準備で、これから大きな話に入っていくよっていうプロローグの巻かな。ということで、この巻だけで評価できない。あとで何かが伏線になってくるのかもしれない。そういう読み方でいいんじゃないかな。

この男子校には俺以外女子しかいない
MF文庫J 塀流通留著
地雷を踏みに行って、狙い通り。そういうニーズもありますしね、現代は。という空気を感じられたのでよしとする。2巻出しそうだけど、読むわけない。別にこの作品が悪いという話ではなく、もちろんよくもないけどこれはそれを狙ってるものだし。そういうところを狙いに行く編集者に閉口するというだけ。そりゃMF文庫読まなくなるわ。テレビでいえばワイドショーに近い立ち位置だ。それを好きな層というのはいるのだから。

11冊。先月とで按分してるけど。SSS取れるかなあ。かなり今月厳しかった。趣味に割けるリソースのほとんどをそっちに割り振ってたので9冊読んでるだけでも御の字。
今月は早雲でいいや。ある意味では先月分でもある狐徹でもいいんだけど、キリカ本編読まなきゃいけないし、本編が今はちょっと足りないし、そもそも真面目に考えるなら専門書読まなきゃねってなるし。そこまでするならどうぞ。

2020年3月31日 (火)

今月のまとめ(R2/3)

喘息でゲーム遊べてません。だから読書ってわけでもないけど。少なくとも映画は観に行けない。

罪の余白
主役は聡だけど、咲も心理描写の対象。内容は咲が一人相撲してる話。というか、ミステリの型に当てはめるべく、登場人物を筋道に合わせて行動をさせてるところが嫌。まだ3冊目だけど、今まででいちばんつまらなかった。つまらないというか自分の思うミステリのダメなところを詰め込んだ作品。
映画化されてたことを読んだ後で知った。自分が嫌と思った部分は修正されてるのだろうか。

月は無慈悲な夜の女王
ハヤカワ文庫SF ロバート・A・ハインライン著
人形つかい読んでる最中に友人とそんな話してたら流れで読むしかないじゃん、て。30年ぶりくらいに読み返し。しかし眠い。昔読んだときはもっとわくわくして読んだはずなんだけどなあ。
10^8bitの領域。少ねえ。。さらに50年後、月には行けてないだろうし、コンピュータはもっと進化してるだろうなあ。とはいえ当時の想像力でこれを構想した先人にはやはり尊敬の念を向けて然るべきかと。
基本的に政治経済の話なんだな。当時はそんなことも考えてなかったから楽しんで読めたんだろう。若い脳は素直だ。

クロねこ七不思議部!!
集英社みらい文庫 相川真著
タイヤがパンクしたときにスペアタイヤ引っ張り出すときにトランクから出てきた1冊。
入れ替わる学校の七不思議を追いかけるという体でクロをもふる低学年向けファンタジー、の体をなす大きいおともだちホイホイ。そしてこのイラストレーター月夜さん、他に仕事されてないですか。ぜんぜん見当たらないんですけど。
ナツとクロとユーキとジュンヤと花子さんと生首とその身体とゴッホと桜の木とあと何とか。花子さんの育ての親はもっと上手に育児すべき。美人にはなったようだけど。
続刊出てるのかなーと思ったけど出てなかった。よかった。小学生向けにはいいと思いますよ。読みやすい。


ユニコーンの乙女 ラーラと二頭の聖獣
講談社青い鳥文庫 牧野礼著
タイヤのパンクで同上。
最初の50ページくらいはジュブナイルファンタジー、よさそう、って思ったのに、80ページあたりからいきなり腐女子向けになって萎えました。どうしてこうなった。
でも2巻で終わってるのか。じゃあ探して読んでみるかな。

青春ブタ野郎は迷えるシンガーの夢を見ない
電撃文庫 鴨志田一著
(直)前(に読んだ)巻
大学生編。づっきー編。退学しちゃうの残念。無関係でも顔出すのどかみたいにさせるわけにもいかんだろうし、今後出番減るだろうな。まあ美東さんが代わりに活躍してくれるでしょ。期待の新人。
今まで以上に青春らしさがあった。そういう意味では久しぶりに読めた。早く締めてほしい願望自体は消えてないけど。

りゅうおうのおしごと 12
GA文庫 白鳥士郎著
前巻
緊張感あってよかった。それでいてちゃんとロリコン要素も押さえてあるし。天衣のシーンとかよかったね。あいと違って分を弁えた上でのちょっかいなので、こういうのは自分の好みなわけです。代わりに銀子がバカップルまっしぐらでもうそっち担当しなくていいよって感じではあるけど。プロになったなら相応の振舞いしてくれよ。
スペシャルマンさんとカナディアンマンさんもご退場いただいたようだし、これから先、多少すっきりするんではなかろうか。もうのうりんに冊数追いついてしまうし、1冊で何戦もこなしてテンポよく進めてほしいものです。

痴漢されそうになっているS級美少女を助けたら隣の席の幼馴染だった
GA文庫 ケンノジ著
どう考えても普通なら買わないであろうタイトルだけど、りゅうおう買うついでに隣にフライ絵あったから買ったな、ってのがよく分かる1冊。こういう抱き合わせ販促も大事。もちろんタイトルはこれ以上ないくらい糞。作者のセンスは疑っておこう。
前半は姫奈も可愛かったよ。でも後半入ってから幼馴染のダメなところを徐々にアクセル開度上げてったな。作中でいう刺激がないからなんてのは枝葉の話。そうじゃない、それは女房と畳理論の浮気上等になる。そうではなくて、幼馴染はそのポジションに胡坐かいて勝って当然みたいな顔してる態度がダメなんだ。いい加減テンプレ更新しろ。まあ姫奈はまだその域まで突っ走ってはいないけど、かなり危なっかしくはある。そして諒、ギャグにはしない程度に鈍感を突き進んで、これはテンプレの枠内かなあ。そうだな、そんなシチュエーション重ねておいてそれって、鳥越さん可哀想だわ。この主人公ダメだ。茉奈の苦労も偲ばれる。といって、鳥越さんが可愛いのかはまだ判断付きかね。美人ではあるのだろうけど。まあ2人とも文学少女なので、そこはよかった。嫌な気分になる要素が減ってくれてる。バフかかる前に拾っておけばドラマにもならずひっそりと幸せだったろうに。
2巻くらいまでは読むかも。しのはちょっと気になるし。何より、フライ絵様様だ。だからもちろんwebで読むことはない。

アリス・ザ・ワンダーキラー 少女探偵殺人事件
光文社文庫 早坂吝著
アリスのそれをモチーフに、5編のミステリ。ルール説明を読み込めとのこと。まあ。
VRというかダイブして謎解いてくお話は別にって感じだけど、設定は結構惹かれるものがあった。特に父ちゃん。子煩悩な両親なのだろう。愛されてるね。そんなハートフルなホームドラマ。多分そういうこと。

8冊。今月の読書の大部分はほとんどハインライン。とにかく時間食った。反動でラノベで嵩増し。で、今月の1冊選ぶなら、結局りゅうおうになるのか。仕方あるまい。でもこれはこれで刺激が少ないので、すでに幼馴染ということにして、新鮮な痴漢かアリスにしといてもいいよ。

2020年2月29日 (土)

今月のまとめ(R2/2)

コロナっぽい何かで2月末から3月上旬にかけて寝込んでました。10日ほど遅れてのアップ。

少年探偵ブルーノ 猫は殺人事件がお好き
ハーパーBOOKS サム・ガッソン著 加藤洋子訳
ブルーノ少年が名推理!と思いきや勇み足の見当外れで引っ掻き回してるだけで、まあ事件は解決するんだけど、これは高度なギャグなのではと思わざるをえない。
マーロウ信者の父ジムを筆頭に、子供に対してみんな対等に接してるのが、何か好き。ブルーノみたいな積極性を育むためには周囲もこういう大人たちでなくてはいけなかろう。という日本とはまるで違う背景が好き。それだけで楽しい。事件とかどうでもいい。実際、箱庭サイズはそれほどでもないのに推理は明後日の向きだし。
これはそういう、推理物ではなく日本と違う世界を堪能する、ブルーノ一家とお向かいの家族を中心にしたホームドラマ。ちょっと探偵ごっこやってるだけ。大いなる眠りは名作だし、ミルドレッドもいい子だよ。

四つ子ぐらし 3 学校生活はウワサだらけ! / 4 再会の遊園地
角川つばさ文庫 ひのひまり著
前巻
栞揃いました。最近人気出てるらしい。読書に触れる小学生中学年向けくらいには読みやすくていいんじゃないかな。今のところ大暴投みたいのはないと思うし。
魔法使いパピューと空飛ぶバターみたいなものです。読みたい。

人形つかい
ハヤカワ文庫SF ロバート・A・ハインライン著 福島正実訳
こないだもディック読んだけど、旧作を掘り返すのがちょっと楽しいです。リンクは新装版だけど、amazonに旧版(トールサイズでさえないハヤカワ)がないのでやむなく。20世紀半ばの作品でもタピオカ出てくるもんだなあ。そういう背景見てると色々面白い。
タイタンからのナメクジみたいな侵略者。こういう創作は当時流行ってたんだろうなあ、と今さらながらに思う。今の異世界転生無双も今世紀末には楽しめてるのかもしれない。生き残ってるものがあるなら。
サムの生還時の行動とかオールドマンの女性観の説明についての納得度、ハインラインの価値観が投影されてるのだろうけど、この方向性好き。乗っ取られた方が幸せになれそうな描写だけど、それでは流血鬼になってしまうので、戦わないとディザスター物になれないし。
訳が福島正実なんだなあ。色々言われてたのは知ってるけど、今の業界にこういう人は必要かもしれない。今のラノベ界に対して一言言ってもらいたい。

董白伝~魔王令嬢から始める三国志~
ガガガ文庫 伊崎喬助著
課題図書として渡された1冊。そのときの会話は呂布のチャラさ云々とかそんな話だったけど、こういう作品によくあるイメージ押し付けてもどうしようもないし、そもそも実際にどうだったのかすら分からないのだから、まあ1さんとぜんじさんはそういうイメージでこれ読んだ感想話してたんだろうなって思ったくらい。ていうか、いくら三国志好きでもこんなん自分で買わないよ。ただでさえ今はラノベ減らしてるくらいだし。
口の悪さで仕事クビになった無職という設定だけど、そんな設定になるような背景の育ちの悪さが表現できてない。しかもクビになったときはコントロールできずにみたいな話が、転生後はコントロールしきって罵ってるわけだし。すでにこういう部分で自分としては距離を置いて読むしかないわけで。物語が進展する前からそんな温度です。
名を借りて独自設定でなりチャしてるようなもん。まあモチーフ付きのラノベなんてそんなもんだよね。好きな人がいっぱいいるんだからそれはそれでいいんじゃないですかね。同人誌文化が本筋からズレつつもやたら大きくなったこの国の特色なんだと思います。
2巻?押し付けられない限り読む予定ないです。

悪いものが、来ませんように
角川文庫 芦沢央著
バックステージが予想以上に楽しめたので、筆者の攻略開始。
一卵性母娘をテーマと見せつつもそれは設定面だけで、実際にやりたかったのは叙述トリックかな。過去作なので今から見れば習作として考えてよさそう。
主役は紗英かなと思うけど、軸は奈津子。自分は母親のようにならない、としてこの結果。なのが、作者の厭らしさなんだろう。実際に作中で一番悪いのは婆さんだけど、それは時代的なものでもあるというか過去の人なので、現行では大志だと思うので、イヤミスというには被害者チョイスはむしろ喝采が送られる人選では。だからそれほどイヤミスにしたかったというわけでもないと思うんですよ。あくまでも叙述トリックを表現したかったんだろうかなと。
また別作品も読んでみます。

6冊。人形つかいとかいうわけにもいかないので、今月はなしで。ないんですよ、ホント。

2020年1月31日 (金)

今月のまとめ(R2/1)

令和2年、今年は読書以上に映画を増やさないといけないのではなかろうか。どうせゲームは変わらないと思うし。もうあれだな、囲碁将棋と一緒。

ゲームの王国 上 / 下
ハヤカワ文庫JA 小川哲著
初読時。2年ぶりに読む。上巻のサスペンス感と、下巻の編み込み。とても心を揺さぶられる。本当にまあ面白い作品だこと。でもリアルではラディ―こそが最終的な勝利者か。このくらいしぶとくないとやっぱり生き残れない世界。カンボジア怖い。そんな臨場感。
いつも言ってるけど、あとがきで書かれてること、それは正解なんですよ。アマチュアでいい。一読者としては、作品を作りたい人作っている人をこそ応援したいのであって、作家になりたい作家でいたい人なんかどうでもいいのだ。大事なのは作者ではなく作品。

バタフライは笑わない
文芸社文庫NEO 北川ミチル著
このレーベルの第二回小説大賞受賞作。
水泳やってた中学の友人たちに裏切られて黒い感情に憑りつかれてたところ、小学校の同級生と出会って新世界に踏み出す青春物。大枠はまあよし。でも2人はいいけど雪くらいはまとめてほしかったし、もうちょっと水泳に真面目に向き合ってほしいよ。さいばんちょーも使い捨てじゃん。何か中途半端な終わり方。2巻出て女子プロレス編とか始まるんだろうか。

ビデオショップ・カリフォルニア
幻冬舎文庫 木下半太著
バカな主人公が一歩先に踏み出す話。主人公以外もバカだらけだけど、どうやらそういう作風らしい。作者の出身も関係してるかも。自分みたいのからしたらこれも異世界。バタフライから続けて読んで軸足がとても似てた感じだけど、作風は別物で、これはこれで楽しめた。

異世界誕生2007
講談社ラノベ文庫 伊藤ヒロ著
前巻
面白いかどうかでいえば多分つまらない。いいことも書いてるなーとも思うけど、そうじゃなくて。とても空気読める内容になってるのだけど、そうじゃなくて。笑わせてくれ。

不思議の国の少女たち / トランクの中に行った双子 / 砂糖の空から落ちてきた少女
創元推理文庫 ショーニン・マグワイア著 原島文世訳
2017年のヒューゴー賞とネビュラ賞とローカス賞の中長編部門受賞作。のわりに、ぜんぜん売ってなかったと思う。がんばれ創元社。
不思議なお話。1巻は特に抽象的、2巻が一番ロジカルかな、3巻はナンセンスサイド。アリスやオズのその先へ。好きな人は好きなファンタジーではないかな。

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件
GA文庫 佐伯さん著
今どきのラノベを手に取ることは減ってるのだけど、気付いたら積まれてた。現実逃避したい人にどうぞ。
多分、このタイトルで気を引こうという売り出し方を選ばれてるのだろうけど、もっと意外性を感じられそうなタイトル付けてほしいなと思いました。別にダメ人間にされてるわけでもないし。むしろまっとうになってるじゃん。2巻出します的引きで終わってるけど、絶対買わないと思う。

霜のなかの顔
ハヤカワ文庫FT ジョン・ベレアーズ著 浅羽莢子訳
衝撃の定価340円。昭和の物価。表紙が米田氏だ。
とても不思議。面白い作品は眠気も忘れて一気読みさせられるのが普通で、この作品は読んでて眠くなるから普通ならつまらないと切り捨ててよさそうなのだけど、でも何かそう簡単に割り切らせない何かがある。気の狂ったじいさんがおかしな行動して、兄弟弟子との対決を制して?解決したかと思いきややっぱり解決せずに終わっててその後投げっぱなしみたいな内容なので、どう考えてもつまらないはずなのだけど、多分自分の基本レベルが足りなくて面白さを理解しきれてない感が強くてそう思うんだろうかなと。読み手の知識と想像力に拠るところが大きいのでしょう。

10冊。厳密には8冊。
今月のチョイスはトランクの双子かな。要するに3冊読まないといけないやつ。1巻の下地だから仕方ない。
出版社にはもっと仕事をしてもらいたい。読者を育てるという重要な仕事を。

2019年12月31日 (火)

今月のまとめ(R1/12)と今年のまとめ

令和の読書ライフも充実しますように。映画をぜんぜん観に行けてないけど。その時々で偏りが出るのは仕方ない。

終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?#08
角川スニーカー文庫 枯野瑛著
前巻
ネフレン救うべくみんながんばるお話。助けたいのは島ではなくネフレン。これ大事。そういう作品。結果として島も助かるかもね、ってだけ。寓話成分ますます高まってきたなあ。そして妖精とそれ以外での死の重みが違う。設定と逆になってるなあ。

三日月邸花図鑑 花の城のアリス
講談社タイガ 白川紺子著
お花と庭と世継ぎとお姫様。収束点がここだと花のアバターが微妙な気もするけど、咲の背景につなぐ流れとかいい感じだと思う。探偵物だけど、別にミステリというアピールされてくるでもなし、普通に家のこととして、読んでて入り込める。淡々としてる主人公が最後に牧家の当主に食って掛かるのはちょっとキャラ違うかなって思ったけど、まあ咲のためということで。末裔として責任も感じちゃったんだろう。むしろ叔父さんも血筋なんだしそんな疎外しなくても。庭の月モチーフに合わせて花も四季混ぜて一周させてもよかったんじゃないかとも思うけど、これは祠と城との関係に重きを置いた結果かな。
そんな不思議な庭。帯じゃないけど、夢落ちでもよかったかもね。優しいお話が好きな人には薦められます。

死なないで
徳間文庫 井上剛著
人間は醜いもの。自分も他者も低く見積もって安心したがる小市民主人公。感情移入はしづらい。まあ実際そんな登場人物ばかりだけど。この流れだと伯母さんも母親も何か可哀そう。設定的には自業自得だけど。まあ主人公もそれなりだしな。鷺森先生、善人だなあ。架空のキャラであっても将来が心配になる。
ちな、うそ寒いという言葉を初めて知りました。

蟲愛づる姫君の寵愛
キャラブン!小学館文庫 宮野美嘉著
虫愛づる姫君をどれだけオマージュしてるのか。他人に侵されず我が道を行ってるところくらい?でも中世日本じゃなく、唐土風。そんな設定なのに女官も臣下も立場を弁えてない言動。ゆるい国だなあというか、だったらそんな設定にすんなよって。
そしてこれは2巻だったらしい。1巻読むべきかなあ。

やさしい魔女の救い方
LINE文庫 井上悠宇著
前に読んだ作品よりはいい印象。とはいえ、前半はやっぱり微妙だったけど。ファンタジーとリーガル物の合間で魔女裁判を題材に。ティナと夜月とジョセフィーヌと父ちゃんと、もう少し描写あってもよかった。でもそれは主題じゃないか。ベンゴシ、キャラ作り失敗してると思うけど、キャラでなくお話で見せる作品なので、これも許容範囲。野球部、もうちょっとうまく使いたかったね。
何だろ、色々物足りないと思うけど、バランスは悪くないと思います。タイトル買いしたくらいの元は取れてる。

異世界誕生2006
講談社ラノベ文庫 伊藤ヒロ著
作者の集大成みたいな作品だなあ。メタフィクション好きな作者だけど、それも上手くお話に落とし込んでる。そこは伊藤ヒロに求めている部分ではないけど、そういう方面も安定して読ませてくれます。それよりも何より、こういう作品が生まれる土壌を作ってしまったことを恥じろ出版界、と言いたい。地上波TVとまったく同じ道だ。
で、2巻出てるんです?買っておくか。

紙のピアノ
双葉文庫 新堂冬樹著
貧乏娘がピアノの先生に拾われて天才の血筋発揮。スポ根だなあと読み進めていったら、唐突に敵役舞華ツンデレ化。もっと孤高でいろよ。そこまで他者をけなしてた舞華はどこいった。そこから先が、いきなり喀血するわ展開急降下。伏線もなくそれはひどいよ。
真面目に小説として色々足りないけど、ストレートなスポ根モノ好きな人で細かいところを気にしない人には楽しめるかも。

魔導の黎明
創元推理文庫 佐藤さくら著
書泉で見かけてやっと購入できた最終巻。1巻2巻、3巻…読んだ記憶はあるけど、記事見当たらないぞ?もしかして読んだ気取り?
伏線回収。お話の伏線というよりも人のつながりとして。イーディスとアシェッドがメインで加わってくるけど、やっぱりレオン中心で、ファンタジーというよりも本当にヒューマンドラマだなあと。あとがきに書かれてることも納得の内容です。
最後だし独立エントリにしようかなと思ったけど、あんまり書くことなかったのでこのまま。でも面白いですよ。ヒューマンドラマ好きな人には特におすすめ。

JKハルは異世界で娼婦になった Summer
ハヤカワ文庫JA 平鳥コウ著
外伝。こっちが本編
さすがに本編の文庫化まで買う気にはなれない。異世界転生無双物のリサイズなんて。でも大判ジャマだし、文庫買って大判処分でもいい気もする。
外伝だけど、千葉が別人。成長したというには別人。ハルは成長したといっていいけど、千葉はそんなんだったら本編あんな動きしないだろ。固まってない段階でお話進んでたんだろうな。と思って、やっぱり異世界転生はもういいやと思ったのでした。

僕を遺していく残酷な君と、君を忘れられない僕と
LINE文庫 竹井10日著
帯見て新境地かと期待してみたけど、いつもの竹井10日だったのでした。可もあり不可もあり。
そういえばLINE文庫って挿絵ないんだな。意外と硬派?

あなたの歌声が、わたしを捕まえた
LINE文庫 shachi著
やってみた勢の青春ストーリー。ちょっと前にジャンプ本誌でやってたアリスと太陽に近い感じか。でも音楽性そのものよりはプロデュース的な要素強め。
途中で終わってるんですけど。2巻に続くのか。もっと凝縮して1冊で終わってくれたらよかったのに。

小説 シライサン
角川文庫 乙一著
年明けに上映予定らしい。本人監督で。
こういうホラーは実はあまり乙一に期待してはいなくて。ホラーと見せかけて実は、みたいな作品だったらよかったのに。あんまり心臓つかまれてるサスペンス感ないので、ホラーというよりモンパニに近い作品だったように思う。でも乙一映画は大体面白いという法則を信じてるので、観に行くかもなあ。映画ではホラーぽくなってると思うし。

11冊。今月は魔導の黎明かな。出たのずいぶん前ぽいけど。まあ完結してくれてよかった。

7+2+6+8+9+10+10+13+14+11+9+[12]=111冊。
3桁読めた。よかった。前半の処理数が少ないのは当時ドラガリやってた影響かな。やっぱりRPGは時間食う。後半はDQWなので、家でやらないし時間も取りやすく。でもアイマスももうちょっとやらんとね。
今年通して選ぶのは、さすがに吉祥寺シリーズ新装版とかいえないので、昭和少女探偵團か、HELLO WORLD ifか、作品というか深緑野分かなと。オーブランもいいけど、戦場のコックも悩ましい。多分好き度でいえば昭和少女探偵團。こういう設定に弱いのです。ワーストは特に飛びぬけたのないからいいか。


2019年11月30日 (土)

今月のまとめ(R1/11)

久しぶりにSSS目指したのでこんなに読みやすい作家ばかりなのに二桁読めてないよ。アンコールの開眼で茄子さんの時代きちゃったからな。ユニゾンと合わせてしばらくレギュラーだ。コーデも弱くないし。さすが茄子さん恵まれてるな。

戦場のコックたち
創元推理文庫 深緑野分著
オーブランが面白かったので、こちらも読んでみました。雑貨屋の息子が戦争行くお話。都度ミステリ要素を差し込む必要性は謎だけど、臨場感的な意味で、よく調べて書いてるんだろうなーと感心します。だからこれは戦場を舞台にしたヒューマンドラマが主であって、ミステリは添え物なんですよ。でも書きたいから差し込んでるのだろうし、その割にドラマがあまりにしっかりしすぎてて逆にいらない子になってるとでもいうか。それは言い過ぎだけど。ともあれ、この人の取材力、構築力はとても素晴らしいと思います。ともかく世界の作りこみにまずは浸りましょうって感じで。
面白いですよ。世界の中で生きてるって感じがする。自分も将来、戦友と昔を共有したい。再来週予定してるメスト忘年会とかそんなものかもしれない。むしろ来週予定してるメストアイマス部忘年会のがそれっぽいけど。

魔法少女育成計画 黒
このラノ文庫 遠藤浅利著
前巻
表紙は、手でグッと握る。あんまりメインぽくないけど、クライマックスで最初にプキンにやられるという口火を切ったところとか、まあペチカと立ち位置似てなくもないか。能力はたしかに強そうではあるんだけど、正直カナのが重要なポジだしなあ。もちろんカナも主役ではなくて、でもキーマンではあるから、追いかけたくはなり。というか他はともかくカナは生きてた扱いになるのがよくわからず。あれ、ソニアじゃないのか。それとも別のナニカか。あるいはカナに何か魔法かかってるとかかな。クミクミのハルクバスターもったいないなあ。
育成の形が今回は学園モノに。ストレートですね。でもあんまり最終章ぽく思えないので、萎える部分も大きく。それに、これも前から言ってるように、能力で裏をかく化かし合いを見たいのであって力のぶつけ合いばかりじゃ楽しめないんですよ。カタルシス商法おなかいっぱい。それに、キャラが均質化されてきてる。設定上の違いから動きは違っているけど、思考ルーチンは同じもので動いてる感じが強い。最初のうちはそんなことなかったでしょ。ルーラとメアリとシスターナナとその他も、あの頃はみんな違ってたよ。このあたりの書き分けにもう少し時間割いて取り組んでほしいところ。
あと、P197、P249、他にもあるかもしれない。二十の二(漢数字)がニ(カタカナ)になってるんですけど。校正担当、仕事しろ。
文句も多いけど、好きなシリーズではあるわけで、もうちょっとがんばってほしいなと思うのです。

ウタカイ 異能短歌遊戯
ハヤカワ文庫JA 森田季節著
前半つまらない。序盤じゃなく前半。この作者は3巻以上続く作品は下降線を辿る一方だけど、1冊2冊だけなら間違いなく面白いという評価が自分の中で確立しているので、読んでみたわけです。なのだけどいつ離脱してもおかしくないくらい前半のつまらなさが異常で、よく後半まで持ち堪えたな自分偉いみたいな気分さえ持ったのでした。何とか我慢した甲斐あって後半はまあ読めました。
百合。この肝心の要素が前半でまったく魅力のかけらもなく。花以前につぼみどころか芽も出てさえない。あるいは咲いてるけど花に見えないというか。設定上の百合を説明してるだけなんですもの。心の機微がまったく見えない。それは自分の中で百合作品として論外であって。肉欲百合と同列。
そして何より、歌。このテーマだと作品の中でたくさん詠まなきゃいけなかったことを考えるとさぞ厳しい作業だったと思うけど、さすがにひどいですよ。素人目にも。
攻めた設定を評価したくないわけでもないけど、総合的にちょっと。また次の作品に期待しましょう。

[映]アムリタ / 舞面真面とお面の女 / 死なない生徒殺人事件―識別組子とさまよえる不死― / 小説家の作り方 / パーフェクトフレンド / 2(新装版)
メディアワークス文庫 野﨑まど著
初読
つい半年前に読んだばかりなのに、新装版出てまたしても一気読み。
今さら言葉を加える必要もなく。読め。それだけ。HELLO WORLDとバビロンのアニメでまた表に出てきてるとこだし。
あとがきもだけど、そでも大事ですね。新装版の意味はほぼそこ。まあつっこまないけどつっこみたくなるね。それでもちゃんとつっこまないと二見くんにはなれないのだ。

9冊。吉祥寺シリーズを除外するなら、今月の1冊は深緑野分かな。最近見つけた作家さんの中ではピカイチ。そういう意味では今月はハズレ作家はいないはずなんだけどな。条件付きだけど。

2019年10月31日 (木)

今月のまとめ(R1/10)

アイマス熱が落ちてきてるので、もっと読書できたらいいのだけど、アイマス熱も冷ましたくはなくて。いつまでも中途半端。

牛姫の嫁入り
角川文庫 大山淳子著
ジリ貧旗本がお家再興のために忍者雇って大名の末娘を誘拐して跡取りとくっつけよう計画。主役は忍者。
基本的にはいい人しか出てこない。敵役もだし、ポッと出の公家すら。とはいえ、黒光だけは何か好きになれなかったな。成長はしてくれたけど。
気楽に読めて楽しめるいい小説だと思いますよ。

神さまのいる書店 まほろばの夏 / 冬を越えて咲く花
角川文庫 三萩せんや著
また本モノ。21g設定で本にも魂を。ノリコ先生との約束をいきなり破ってるヨミに戸惑ったけど、そういう形で話進めてたから、まあいいのか。友人の作品モチーフとして、ところどころに引用入れてる構成は好き。2巻も2巻でまた違った形。こういうテーマ打ち出して演出するスタイルは好み。
1巻の本の人化で両想いはちょっと少女マンガ的すぎるけど、2巻のブックカバーで衣替え表現はわりと映像化向きかも。
 
マエストロ・ガールズ -このコルネット、憑いてます。-
小学館文庫 天沢夏月著
ぜんぜんマエストロじゃないし、ガールズもそうか?ぎりぎりそうかもしれないけど、幽霊だし。タイトル付け直そう。
コルネットで幽霊無双。ヒカルの碁とかと一緒。お涙頂戴風に終わるけど、美香の成長がちょっと遅すぎ感。マコと紫乃がいたから、成長を追うのも何とか耐えられたかな、くらい。この主人公に共感することはまあ、ない。そしてそのおかげで先生が不憫。不憫というか、存在意義がない。まあコルネットに寝取られたんだね。なお同様にマコも薄い。もったいない。

幕末姫―桜の章―
集英社みらい文庫 藤咲あゆな著
前巻
そもそもこのシリーズ、どこまでネタが続くのか。掘り起こせばいくらでも出てくるだろうけど、そんなマイナーなところまで追いかけて売り上げにつながるのかどうか。読んで心の片隅にでも残ればいいけど、すぐに記憶から消えそうな気もする。そういや慶喜の描かれ方が、前と視点が違うからかマイナス面強調されてたな。こっちのが自分的にイメージ近い。要領だけよくて格好悪く逃げる男。でしょ。

青春失格男と、ビタースイートキャット。
富士見ファンタジア文庫 長友一馬著
青春不感症というそれだけでこうも突っ走って世界から目を背けて、それでいてやってることはエロに踏み込まない程度にフェチ要素のみで止めるラノベ枠ルール。行為さえなければ精神的と言い張れると思ってるのかのような。こういう世界を作るなら心象描写と行き先がとても大事だと思うけど、スジを通せていない上に行き止まって現実に戻ってきて、着地点間違えてるとしか。子供だからとこの展開を許すのか。じゃあそんな小説書く意味ないわ。突っ走らないで何の意味がある。若いからこそ突っ走れよ。そしてそれを続刊?ないよ。
とてもつまらないと思うけど、もっとつまらない作品もあるし、でもこれが富士見ファンタジア大賞審査員特別賞って何考えてるのか自分には分かりません。

繰り巫女あやかし夜噺 ~かごめかごめかごのとり~
マイナビ出版ファン文庫 日向夏著
前巻
基本設計はやっぱり上手いのだけど、魅力面でパンチ足りなかったかなあ。妹と髪とか狐と沼とかいいんだけど、JDも後も引かずに次の彼氏見つけてたりとか、一葉はまたそのうち出るのかもしれないけど、もう少し後ろ髪引いてくれてもいいと思います。事件後に登場人物たちがあまりにも淡々すぎて。
あと、本当にどうでもいいことだけど、微妙に外来語使わない雰囲気あるのだし、例えば22Pでリフォームは改装とかハンガーは衣紋掛けとか言ってくれたらもっと雰囲気出せるんじゃないかとか。うん、どうでもいいことです。

バック・ステージ
角川文庫 芦沢央著
解説にすべて書かれてる。あとがきから読む派の人はあらすじをそれで知ればいいい、知りたくなければ本編読め。
ひとつひとつの章毎に見るとまあ悪くはないけど、収束点ありきで、各章からラストにつながるのはつながるのだけどそれぞれ別個の存在で連携が薄くて、その構成はあまり好きじゃないかも。要するに2みたいなもん。と思ったけど後で調べたら、序章と終幕が追加分で、他はKADOKAWAに掲載されてたらしいので、それこそ2だなって。
祥子さんとかすごくかわいいし、康子のそのメイクレベルとか、次長と島田ソウの沸点の低さとか、玉ノ井さんの器の大きさとか、松尾のミドリムシ講座とか、ホント、キャラの魅力はすばらしい。
ということで、違う構成で書かれてるであろう別の作品をそのうち読んでみよう。多分好きになれるはず。

イレーナ、闇の先へ / イレーナ、永遠の地
ハーパーBOOKS マリア・V・スナイダー著 宮崎真紀訳
前巻
4巻読んでた最中に5巻出てくれて、タイミングいいなあと。
アンブローズが分裂しつつ、イクシアとシティアの平和のために暗躍、なお話。
新キャラで、オノーラ、ジー、ゾーがいい動き。もちろんいつもどおりに最強の双子も。代わりにヴァレクが弱くなった感じ。能力変わってしまったからか、イレーナへの気持ちによるものか、オノーラとの相対性か、いずれにしてもこんなへたれヴァレクじゃない。その分マーラの強さが目に付いたというか。リーフもだけど、男はどうしてもこういう弱さを持つものらしい。そこはかとなくエディングス作品に似た匂いを感じる。
株を上げたのはカーヒル。実はイレーナもヴァレクより好きなんじゃね。大体にしてヴァレクのいうことは聞かないし。でもそれに対してヴァレクが自分がイレーナを信用してなかったと反省してくっつき直るところとか、とてもジュブナイル。ヴァレクもアラフィフだし、そういうところもエディングスぽくね?まあイレーナも今ではアラサーだし、エディングス作品よりは歳の差ゆるいけど。向こうのジュブナイル、実はそういうのが普通?
訳者あとがきで、これが最後って書かれてて、DAWN STUDYはないのかよ、ってとても残念な気持ち。あと1冊くらい出してくれよ。それとも訳者戻してやってくれるとか。あるいはとてもつまらなくて日本のファンのために闇に葬ったとか。ハーパーの営業、広報、がんばれ。

病弱探偵 謎は彼女の特効薬
講談社文庫 岡崎琢磨著
タイトル通りに寝探偵物。このマイ超面倒臭えーって思うけど、ゲンキはそれさえ通り越してマイを受け入れてるのだろう。仲のよろしいことで。
夏風邪。万引きの話だけど書店の老人が大人すぎて。孫は可愛いもんね。孫じゃなくても。
熱中症。ここでインスタに凸る精神力というか鈍感力は若さ以上のパワーが必要。まあそれも青春だ。
IBS。浴衣。兄妹的な設定がもっと前に出てこないと。振られても悪評撒き散らすような男じゃフォローのしようもないけど。
片頭痛。人を陥れることにリソース割くこんなのが社会に出たらみんな不幸になるだけだし、今のうちに叩いて凹ませておいた方がいいよ。不良よりはこっちだったんだろうけど。
インフルエンザ。A型B型C型にからめてAさんBさんCさん。リアルで害を与えたでもなし、作中で殺したくらい気にスンナ。
健康体。体調いいときは上品になって知性が落ちると。体調悪いときだけ頭回るのかよ。ザンスにそんなキャラいたな。ビンクの嫁だっけ。あれも言葉遊びを主軸にした作品だったな。これも病気でダジャレやりたい感じの作品なので、ある程度影響がありそう。そんな感じでやりたいことは分かるけど、かなりこぢんまりとしてる感じ。そもそももっと病弱描写あってよかったと思う。これじゃただのよくあるひきこもり探偵だよ。

11冊。今月は牛姫かバックステージかなあ。あんまり飛び抜けてないというか好きなタイプではないけど。


2019年9月30日 (月)

今月のまとめ(R1/9)

ビブリア古書堂の事件手帖 7 ~栞子さんと果てない舞台~ / ~扉子と不思議な客人たち~
メディアワークス文庫 三上延著
前巻
ラスボスはやっぱり母ちゃんなのか。そして今までの敵役がわりと薄くて可哀想に思えたり。かといってこの敵役も格好悪いので、何とも。それだけ母ちゃんのスケールが大きいんでしょう。題材がシェイクスピアのファーストフォリオなのはこのシリーズのコンセプト的にとてもいいし、締めにもってくるにも相応しいし。こういうところは好き。背景というか重み付け大事。まあまあ楽しめました。
扉子は、使い方はすごくいいんだけど、キャラとして弱いかなあ。もうちょっと前面に出てきてくれても。
とりあえずこれで読み終え。お疲れ様。4巻はそのうちどこかで。

あの日、神様に願ったことは Ⅱ girls in the gold light
電撃文庫 葉月文著
前巻
1巻よりはいい構成。彩羽はこう使われていくのだな。でもストーリーは何だかさらに青春物に寄ってってて、気持ちが冷めつつある。もっとミラクーティアの話で不思議体験させてくれる方がユニークでいいと思うんだ。売れなくなりそうだけど。

オーブランの少女
創元推理文庫 深緑野分著
5編どれも楽しめた。お話と、答え合わせと、結末と、構成いい感じだし、説得力というか背景の作り方が上手いなあと。個人的には偽環と岩様が好き。もちろんマルグリットもアミラも食い逃げもヘイザルもみんなよかったけど。
なぜかミステリに分類されてるけど、これはそういうくくりとは違うと思う。もっと広いところから読めるよ。えぇ、単に土俵に持ち込んで評価したがってる連中が多いのが嫌なだけです。
そして調べてみたら、この人厚木出身だ。親近感湧いてきた。応援しよう。

いのしかちょうをこっそり視ている卯月ちゃん
LINE文庫 鳳乃一真著
半分くらい読んでるときに気付いた。七七七の人か。
横書き小説。徐々に増えていくんだろうか。改行と段落がそんな仕様に合わさってるといえるのかもしれないけど、実際のところ、気に入らない。何でここまで改行入れるのか。とはいえ、これはこれで読みづらいわけでもなく。軽さを重視した結果としての改行と思えば、なしではないのかもしれない。気に入らないけど。
というわけで、種明かしモードに入る前まではまあ読めた。古典的というか漫画的というか、種明かしがとてもげんなりする。構成がとても教科書に沿ったミステリの作り方、みたいな感じだし、記憶操作についてももっと背景が欲しいし、そもそもこの比良坂先生、事故の記憶操作するくらいなら最初から卯月が惚れるように暗示しろよ。目的はそっちだろ。作者から犯人に仕立てようという思惑に翻弄された被害者という見方さえできる。構成に無理やり当てはめるべくそんな動きになったんだな、って。それは萎えるよ。
それでも狐の理屈と、話の骨格は嫌いじゃないです。視野と考え方と選択のテーマ自体は。もうちょっと動機と意思と覚悟を丁寧に組み上げてほしかったな、って。

地獄の沙汰もメシ次第
双葉文庫 中村颯希著
これもなろうらしい。知らないけど、多分女性作家でしょう。この設定からして。飯物だったので買ってはみたけど、好みではなかった。
構成そのものはそんなに嫌いじゃないけど、この土台の上で話が進んでもどうにも食いつけず。設定の作り方が腐系のそれなんだよなあ。腐った設定ではないのだけど、アプローチの方法が腐系のやり方を踏襲されてる。通じる人にだけ通じればいいです。
だから、好きな人には刺さると思いますよ。自分が対象じゃなかっただけ。実際、構成はいいと思います。

パラレルワールド
ハルキ文庫 小林泰三著
帯にあったけど、代表作になりえるだろうか。
天変地異を境に2つの世界をまたぐヒロくんと矢倉の対決を。設定はパラレル世界を題材にしてるのかもけど、基本的にやりたいのは対決だよね。そして頭いいっていってもヒロくんちょっと枠はみ出すぎ。いっそヒロくん的に10年規模で差が付いてて実際に矢倉と対決してるくらいでもよかったんじゃと思ったくらい。それもまたやりすぎなんだろうけど。そもそも矢倉はここでも全力出しちゃいけない。そういう設定なんだから。
でも決着後に2つの世界の処置をどうするかで裕彦の取った道は、訴えかけるものがあっていいんじゃないかなと。そこは考えさせられた。
代表作何かって聞かれたらやっぱり玩具修理者って答えるだろうな。インパクト大事。

アヤカシ・ヴァリエイション
LINE文庫 三雲岳人著
いつものように、文章は読みやすく。問題は設定の深さとキャラの魅力か。これは付喪神的なお話。
でもあんまり入り込めなかったかなあ。ストブラくらいハレコメに寄せた方がいい作品描ける人なのかもしれない。

嘘と正典
早川書房 小川哲著
ゲームの王国が面白かったので、これも期待して。短編集なのね。
魔術師:マジックに人生かけた男とその家族の話。本当にタイムマシンあったら、こんな手品の話だけでなく科学界隈でもっと賑わうし、だからお話的には謎として終わらすけど、そういうのは書いたら無粋だし読んで理解しろよこれは家族の話なんだよ分かれよ、っていう作者の圧をいいとするか反発するかで評価変わりそう。この姉さんの妄執こそがすごいんだよ。
ひとすじの光:亡き父の残した馬と出自の血統とで道がつながるところが、とてもハートフル。この本の中で一番好き。
時の扉:扉開けてもいいことないね。王みたいな地位にいるなら。こんな話聞かずにさっさと下がらせろ。
ムジカ・ムンダーナ:隔離島で、ダイガのための音楽に大河がどう向き合うか、他作品以上に感情移入を要求されて自分で答えを出さなきゃいけない仕様。でもそれも先輩が答えてくれそうだ。
最後の不良:頭の体操的なSFとしての作り。流行で消費されたくないから流行をなくして、自分たちは好きなことするクラブで生きるわって、まず他人を見下し過ぎな感。どこかのバランス崩すとSFとして突っ走れるけど、規模が小さすぎてあんまり魅力を感じず。
嘘と正典:タイトルのそれは、過去にメッセージを送るのと、タイムパトロール的なかぶせと。こういうSFはいいな。
でも全体的にやっぱり軽いです。悪くはないけど、もっと重厚な長編読みたいです。

夏の終わりに君が死ねば完璧だったから
メディアワークス文庫 斜線堂有紀著
架空の病気にしないでお話作れなかったかな。要するに遺産を前に気持ちを保って周りに負けずにいられるか、みたいな話かと思うので。体が変異して金になってく設定を受け入れるところでかなりのハードル。人間、7割は水分じゃん。でも15kgじゃ足りないから50kg程度まるまるということにしても、まだ足りない。弥子は60kgほどのぽっちゃりさんてことにしとこう。それは萎える。だから金としてだけじゃなく、研究材料としての希少価値を加味して3億と考えよう。ていうかぜんぜん夢のある金額じゃないよね。桁2つくらい上がらないと。そこが最大のハードルだ。
母親と北川を心の壊れた肉親として、何とまああさましい一面を強く描かれてしまってるか。限界集落ならではの視野の狭さみたいのが、金にからんでさらに醜く描かれていて、もう描きたいのそっちなんじゃ?って思えるほど。そんな中で日向がどう進むのかみたいのがまあ本筋なんだけど、どちらかというとサナトリウム勤務の人々のが大変そうだわと思ってしまった。
そんな中でチェッカーに対する気持ちはまあ多少伝わってきたかな。自分はあまり面白いと思ったことないけど。

さくら書店の藍子さん 小さな書店のささやかな革命
富士見L文庫 浅名ゆうな著
書店物を色々意識してる。ヒロインも物怖じしない栞子みたいな。でも別にミステリでもなく日常系。
負けフラグを背負ってちょっかい出してくる幼馴染がさすがに不憫。こういう薄っぺらさはどうにかならないものかと思うけど、これが様式美と言われたら何も言えない。それ以外も、シーンがあんまり頭に入ってこないうちに次のシーンに切り替わってることも多くて、文章のメリハリに難があったかも。特別に読みづらいとまではいわないけど。もう少しいじれば結構よくなりそうな気はする。

HELLO WORLD
HELLO WORLD if ―勘解由小路三鈴は世界で最初の失恋をする―

14冊。もっと読んでる印象だったけど、15冊に足りなかった。
今月はハロワifで。映画観てこれ読んで映画観ましょう。世の中こんな女の子だらけだったら幸せなのに。


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