« 今月のまとめ(R2/4) | トップページ | デレステ3四半期の軌跡(5年目) »

2020年5月30日 (土)

今月のまとめ(R2/5)

絵本で嵩増し。読書家の風上にも置けない。まあ読書家じゃないんで。ただの小説好き。

ビブリア古書堂の事件手帖~栞子さんと二つの顔~
メディアワークス文庫 三上延著
前に読んだ巻
読んだの先月だけど、最近よく抜ける。ともあれ、これで全巻読破。満足した。

少女の鏡 千蔵呪物目録1
創元推理文庫 佐藤さくら著
ゼクスとレオンの関係が好きだったので、新シリーズも読んでみた。
呪いをテーマにしたオカルト。ファンタジー。でもこの人の作品は舞台云々よりも人と人の関係が重要なので、言ってしまえば題材なんかどうでもよく。今回は朱鷺と冬二の2人。登場人物紹介的にはなぜか主人公が美弥ってことになってそうだけど。
宗家に養子入りした朱鷺と、実家側の足りない次兄冬二。朱鷺は浮世離れ、冬二は諦めの境地。間に入る次女葉子が結構重要。長男長女は今のところあんまり。この宗家分家の話はファンタジーとして面白く展開できそう。
長い旅の末に町に辿り着いて、そこに美弥を重ねつつ呪いのドラマ。倉から散逸したブツじゃなかったけど、これからそれを探す旅が始まるのでしょう。ので、これはプロローグ。2巻に期待するとしましょう。旅そのものよりも、着地点がどうなるのか楽しみにしてます。魔導の系譜はホントよく描けてた。これもそうなりますように。

いつかの人質
角川文庫 芦沢央著
この人の描くお話って何か明確に欠損してる主人公が云々て感じで、展開は証言を重ねてラストで実はこうでした、という流れ。これはこの人のフォーマットかな。ので、そこについていい悪いはないです。一度やらかした存在は2度やらかす。そこにさらに旦那が事件を被せる。そして捜査が迷子になる。逃げなきゃよかったものを。やっぱり諸悪の根源は主人公。とにかく嫌われるような主人公を書いてこそのイヤミスという節はないか。
最初にバックステージ読んで期待した線には届いてないよなあ。そろそろ潮時か。今まで読んだ3冊の中では一番しっくりこなかった。

貘の耳たぶ
幻冬舎文庫 芦沢央著
2冊続けて芦沢央。これで4冊目。
いつかの人質よりはマシだけど、これもどうにも惹かれづらい。というかこれこそ自分の思うイヤミスだ。つまりイヤミス好きならアリなのではなかろうか。
主人公は2人のママ。どっちかといえば鞠子。これまた欠損主人公。というかなぜ取り替えた。その基盤となる背景が不足。まあドラマに必要だからそうしたとしよう。としても、それを墓まで持ってくならまだ分かる。なぜバラす。それはイヤミスにしたいからだけか。そう見えてしまうところが残念なところ。悲劇のヒロインになりたくて許しを得ようと取った行動、を取る主人公を描きたかった、みたいのか。許されるわけもなく、自分以上に周りのすべてを不幸にする存在。だんまりで病院のせいにしとけばまだ納得できた。でもイヤミスの主人公はこうでなくてはならないというなら、その仕事はした。でもそんな主人公に感情移入とか無理だし。ゆえに自分には向いてないジャンル。そういう作品だ。
ミラクルキッズパークはいつかの人質にも出てたなあ。同じ世界線なのかもしれない。

僕はロボットごしの君に恋をする
河出文庫 山田悠介著
30年前に書かれてるならもう少し評価できたろう。今読むにはつらい。2060年代の設定で小道具にタバコ使うな。しかもポイ捨てさせるとか。その時点で自分の中ではもう底辺評価。ドラマとしては、AIがまず、すごいんだけどすごくない描写で進めるしかない設定なもんだから、進行に説得力なくて、でもそちらを強化してしまうと核心を露わにすることになるしで、それでも捜査に映像記録だとかそんなアナログなのじゃなくてsyslogくらい吐き出してるだろとか、そういう方面でもやもやするんですよ。そうさせるわけにもいかないんだろうけど。じゃあ何で近未来なんだよって。ちぐはぐ。そもそもテロリスト集団の話だしな。自作自演どころの話じゃない。そういうところは枝葉で、お涙頂戴でありさえすればいいというなら、そういう人は楽しめばいいです。でも自分は受け入れられない。結論として、とても映像化に値する作品とは思えませんでした。まる。

スパイ教室 01 《花園》のリリィ / 02 《愛娘》のグレーテ
富士見ファンタジア文庫 著
32回ファンタジア大賞受賞作。ミッションインポッシブル大好きなんだろう。端々にそう見て取れる。設定はとても暗殺教室的。それにソフロニア風味の味付け。受賞作を改稿したらしいけど、それによってタイトルを暗殺教室に寄せたんだろうか。そしてスパイものというよりは化かし合いが主なので、ミッションインポッシブルよりコンフィデンスとかのが近いかもしれない。あの映画、なぜか評価低いけど、自分の中ではかなり上位なんだけどな。まあ何でもいいや。
1巻。読んでて確認のために口絵見るんだけど、愚人てのがいなくて、終盤にやっと分かるけど、じゃあこの口絵ダメじゃね?って思った。最初から花園だけくらいにしとけよ。そしたら騙されたのに。あんまり極上じゃない。
2巻。設定とか文章は練れる余地大きいと思うけど、構成自体はいいと思うんですよ。ので、2巻もそのまま読んでみた。
灯の土台固め。変装だけでなく仕草までなりきれる愛娘さん。最後のオリヴィアとの対峙はドラマかもしれんけど、その計画は危ういなあ、と思ったり。もっと穴のない計画立てよ?
どうでもいいけど、アサウラの銃火器監修はもうそっちだけやってなよって感じ。それだけで食ってけるか知らんけど。少なくとも自分はもうアサウラ小説は読まないと思うから。
この設定でシリーズ続けるのなら、できれば、8人の誰かは死ぬべきだと思う。できないだろうけど。それがラノベの枠。枠を飛び出せ。クラウスに有言実行させてやれ。さらにその先を見せろ。それが自分のこの作品への期待。

剣風の結衣
集英社文庫 天野純希著
森美夏って、早雲の絵の人か。
異世界転生じゃないけど、異世界転生の原型ってこういうのだよね、とか思いながら読んでた。むしろ途中からモンパニに近かった。強敵出てくるとそういう側面も強まる。親父や村長の生き様というか死に様もかっこいいけど、どちらかは生き残ってほしかったなあ。
別に出てきて何かしたわけじゃないけど顕如の評価がまた落ちました。偏って一向宗好きなやつとか変態だろって感じ。

父親を名乗るおっさん2人と私が暮らした3ヶ月について
メディアワークス文庫 瀬那和章著
ありがちだけど安定して読めるホームドラマ。母親亡くして見知らぬ父親面する2人と過ごすタイトルのそれ。おかしな2人ではあれど、筋は通してくれるので好感度は高い。ダメなのはカメラマンの叔父含む血のつながった親族だけで、他はみんなまっとうではなかろうか。着地点はもうちょっとハートフルな関係でもよかったかな。巣立ちもそれはそれでよいけど。うん、3か月どころか1年半だ。

幽霊たちの不在証明
宝島社文庫 朝永理人著
このミス大賞優秀賞受賞作。デビュー作とのこと。
思うところがないわけではないにせよ、途中までは楽しんだよ。でも解決編がひどい。その入り口も。ミステリ嫌いの理由がここに集約されてる。クイズやりたいなら最初からそっちにいろ。おれはドラマを見たくて小説読んでるんだ。このマウント取りたがってくる連中ホント何なの。
で、ドラマの方はというと、空っぽな主人公、大して委員長好きでもなかったんだね。好きなわりには事件からも淡々としてるけど、好きですらなかったのだから仕方ない。それは言葉の上でだけ。そもそもギミックのために設定乗せられてる側と思えば被害者ですらある。
表紙の甲森さん、好きな人もいるだろうけど、ミステリの枠に当てはめましたよ的空気がやっぱり好きになれないので、自分はざくろ子さん派でいたいと思います。ラノベ云々、解説で言われてるけど、それこそざくろ子さんの領域だ。ということでマイヒロインはざくろ子さんなのです。なぜか男の出てこない共学の文化祭で青春してるそれ自体は別に悪くなかったですよ。ただ、ミステリにするんだっていうその気負いが上滑りしてるのを別にすれば。
普通のラノベ書いてくれたら読むかもしれない。ミステリとしてこのスタイルを進むなら二度と読まない。そういう評価。

夢十夜(乙女の本棚8)
立東舎 夏目漱石著
漱石なんか読んだの20年以上ぶりだろう。感想としてはあれだ、テレ東のホラーアニメ闇芝居と似た感覚だ。もちろんこっちのが古いけど。例えば青坊主とかいきなりいわれると多分妖怪だろうけどどんなんだっけってなる。当時の一般常識的下地がないと読むの苦労するわ。調べながら読むのはそれはそれで楽しいけど。考察とかいろんな人がネットに上げてるのでそんなのも見ながら。漱石レベルだと溢れるほど出てくるし。
なお、シリーズだからといって集める気は毛頭ないし、順番に読むつもりもない。あくまでも絵本として買っただけ。

夜長姫と耳男(乙女の本棚12)
立東舎 坂口安吾著
漱石同様に20年以上ぶり。しいていえば10年くらい前にノイタミナでモチーフアニメやってたっけってくらい。本作は初読。
面白いじゃん。この倒錯した感じ、普通に現代でも人気出るわって思う。おかげで絵本として完成度高い。アオガサ、チイサガマ、エナコの登場時との大ギャップなモブっぷりも、ミミオとヒメの2人だけの世界作っててとてもよい。反面、小説として不足する感はあるけど、あくまでも2人の物語として。
あと、事あるごとに促音がカタカナになっていて、荒木飛呂彦ぽいなとか思ったり。
一度、坂口安吾作品まとめて読んでみるのもいいかも。

山月記(乙女の本棚15)
立東舎 中島敦著
これは国語の教科書にあったなあ。虎になるお話。本来は唐土文学の二次創作なんだっけ。自己の肥大が過ぎてこうなったと顧みてる心象描写が評価されてるとか何とか。物語以上に教養面での評価に比重が置かれる時代だったのかなあと想像。ので、エンタメではないのです。そういう意味で、今回読んだ4冊の中ではこれだけ毛色が違う。

押絵と旅する男(乙女の本棚5)
立東舎 江戸川乱歩著
こないだ読んだビブリア4巻がちょうど乱歩の話だったなあ。
乱歩なんて20面相しか読んだことなかったので、これも初読。もちろん30年のブランク。
魚津から上野へ直通の汽車なんて当時あったのかとか、浅草12階とか、そんな当時の空気を感じながら読む。読む前は「押絵と」「旅する男」だと思ってたけど、読んでからは「押絵と旅する」「男」で解釈する方がしっくりきた。まあどっちかだけってことでもないけど。
まさか八百屋お七だとは思わなんだ。主人公は聞き手。語り手に引きずられながら不思議体験。ファンタジーかな。
そして一番衝撃を受けたのは「25歳の美少年」、そういう表現は当時もあったのか。じゃあ25歳で美少女もやっぱりアリだろう。他人からツッコまれたら乱歩がそう言ってたって返せ。
この絵本シリーズ、もうちょっと買い足す可能性はあり。

デパートの可憐さん!
メディアワークス文庫 笹森岬著
展開はとても一般小説。仕事と恋に全力な主人公のそれ。その主軸はいい。でも細部が色々足りない。五十嵐とか何だったの。仕事のミスの原因とか、ライバル店の嫌がらせとか、消化できてない部分が多いね。

15冊。今月一番心に迫ったのって、多分夜長姫と耳男。でもそれをチョイスするのはさすがに違うと思うので、スパイ教室とか選んどく?ポテンシャルに投資の意味合いで。現状そこまでではないですが。でもラノベには最低でもこのくらいの仕事はしてもらいたい。だからがんばれ。
下旬からずっと7人のイヴを読んでます。1日数十ページしか進まないペースなので、多分6月はほとんどこれに費やすことになりそう。下手すると7月まで食い込むかもしれない。そのくらいじっくり読んでます。

 

 

 

 

« 今月のまとめ(R2/4) | トップページ | デレステ3四半期の軌跡(5年目) »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

月まとめ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 今月のまとめ(R2/4) | トップページ | デレステ3四半期の軌跡(5年目) »

2020年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

ブログパーツ類。

無料ブログはココログ