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2017年11月30日 (木)

バビロンIII -終-

講談社タイガ文庫 野﨑まど著

待望の最終巻。と思ってたらまだ続くのか。ここで投げる作家もいなくはないけど、さすがにそれはなかろう。打ち切りにするほどに期待値低くもなかろうし。

1巻2巻

舞台は変わって上流ワールド。その説明で1/3まるまる。自殺法について首脳たちがどう動くかの下拵え。そこまで引っ張ってから善登場。でもこの巻では主人公をアレックスに譲り。ラストではまた立ち位置戻るんだけど。
しかし各国首脳と補佐たちはそれぞれにいいキャラしてますね。デフォルメされたお国柄の濃縮がやっぱり上手い。その立派な個性もどうせ蹂躙されるんだろ、って未来が読者には見えていて。モンパニでお前次食われるんだろっていう楽しみ方に近いものがあります。そう思わせる曲世愛という存在。でもこの巻読んでて最早に遠く及ばない存在かなと思うに至ったのでした。いいとこ、みさきやザシュニナよりちょっと上ってとこじゃないかな。

中盤も引き続きアレックスに集約する流れ。そんな中でサムの描写がとても好きです。通訳をただ通訳として出すだけでなく、べき論ぶち上げて細部まで描写してるあたり、話に厚みが出てきますね。エンタテイメントなだけでなく、読者に自殺をサイエンスさせるテーマの投げかけから、いちいちこういう描写まで、話が面白いつまらないという以上に、このディテールの作り込みというか削り出しというか。SFかくあるべし。
そして聖書につなげてくる流れ。ここでタイトルのそれが出てくるのか。大淫婦。

終盤でその作り上げたお膳立てをぶち壊す曲世愛。まったくモンパニだ。普通、ここまでページ進んだら、いい、続く、悪い、終わる、それで決着するよねえ。でもまだ終わらないらしい。逆に不安になってくる。つまらない締め方はしないでくれるだろうか。謎は残すかもしれないけど、つまらない展開でないことだけは期待しよう。今まで野﨑まどにそういう意味で裏切られたことはない。
ひとつだけ気になることがあるとしたら、つづく、この意味合い。まさか延々と終わらないってことはあるまい。よい、悪いの意味をぶち上げてこの作品までそうしたらそれは悪いにしかならんですよ。

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