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2017年6月30日 (金)

今月のまとめ(H29/6)

こんなに本読んでたらそりゃSSS狙えないよね。10回の節目で競争も激しかった。途中離脱もやむなし。

キングキラークロニクル 風の名前 1 / 2 / 3/ 4
ハヤカワ文庫FT パトリック-ロスファス著 山形浩生・渡辺佐智江・守岡桜訳
ガチガチに山形浩生一派で固められた訳に腰が引けなくもなかったけど、評判いいので読んでおくべきかなと手に取ってみて。最近それなりに結構話題になってるので、10年前に出てるハードカバーの頃から応援してた人は、さぞ感慨深いことでしょう。
全然お話進んでない。昔語りが半分以上。というか、そういう手法か。
膝に矢を受けてる気取りの酒場の店主を装ってるところが、とてもスカイリムというか、あちらではスカイリムの発売前にこれも世に出てるので、膝に矢を受けるネタは向こうでは昔から定番なのかもしれない。という話をスカイリム大好きな知人に振ってみたら、向こうでは慣用句として使われてるんじゃないかという話も出てきたり。Google先生に聞いてみるとarrow in the kneeで結婚したという意味になるみたいな噂も出てきたけど、出所も怪しいし、そもそもこの作品に当てはめてもそうはならないので、また別の意味もあるのかも。研究が俟たれる。
とりあえず4巻まではまだ若い頃の話だけ。ジプシーの天才児から底辺生活に落ちぶれてそこから這い上がって大学行ってその途中。2巻3巻あたりはバランス悪くなかったけど、4巻のクォートはそれまでと比べてちょっと軽率すぎやしないか。デナに絡むところではそれもアリだけど、ヘンメ以外の師匠たちに対してもその対応はこの設定上では許していいものか。
とはいえ、たまたま4巻がちょっと谷間かなという程度の話。5巻でいくらか方向修正されることを期待します。面白いとは思うけど、でも驚きはあまりないです。

十歳の最強魔導師
ヒーロー文庫 天乃聖樹著
奴隷から身分解放って、つい先日イレーナ読んだばかりなんだけど、比較しちゃいけないのは当然というか、そもそも内容につっこむのが野暮か。ちびっこが色々やってるのをかわいいね、と読みたい人へ。はっきり読み捨て用。2巻出たらしいけど読むわけもなし。

棘道の英獣譚
ダッシュエックス文庫 野々上大三郎著
第3回集英社ライトノベル新人賞特別賞受賞作。これでもかってくらいダッシュ文庫色。方向性に一貫性があるのは嫌いじゃないけど、それで売れないからスーパーダッシュの看板掲げ直したんじゃないのかしら。でも個人的にはこの方向でもいいと思ってます。逆に看板掲げ直さなくてよかったのにって思ってるくらい。クオリティだけ磨いていけるなら。そういう意味ではラノベの枠を捨てた方がいいとは思うけど、ラノベ以外まあ売れませんからね。
原初の兄妹に振り回される世界、に巻き込まれた現代の兄妹、というか兄だけど、まあ説得力ないよね。でも目的地が寓話的なところにあるので、設定とかは多分どうでもいい部分。樹竜とかもっと上手く使えそうなものだけど。おにいちゃんは女神と結ばれて幸せに暮らしましたとさめでたしめでたし。その裏でメガネ妹はスポットライトも当たらずに不遇なまま話終われ、でもメガネはそうあるべきって、とてもじゃないけどあとがきでぶっちゃけるようなことじゃないですね。

ネットカフェ探偵クロヒナ~死にたがりのソーシャルコミュニティ~
AMGブックス 紙吹みつ葉著
FB文庫から出てた「ひな×じん 鎖の少女と罪悪感の天秤」の焼き直しらしい。2008年だと、まだ自分のラノベブーム来る前だから読んでないな。そもそもこの作者を読むのは初めてか。
よく分からない幽霊に憑かれて、記憶を奪って結晶化する能力を得て、それで周りの人を救ってるつもりで引っ掻き回してこうなりました、と。
リファインされてこれじゃ、元の本もさぞ売れなかったろう。

恋する寄生虫
メディアワークス文庫 三秋縋著
手に取ったのは表紙の紙質違うなってだけでしかなかったのだけど、久しぶりに人に薦められるレベルの作品に会えた。メディワならチェックしてそうなものを、表紙群に見覚えないので平積みされてなかったのか印象薄かったのか、縁がなかったらしい。今後はこの作者ちょっと追いかけてみよう。
いくら前職がそれっぽかったとしても和泉のスパイアイはやりすぎ感あるけど、大筋として潔癖症の主人公が秘密多いヒロインと出会って寄生虫な話にシフトしていく流れは秀逸。説得力持たせようとするなら宇宙から来た寄生虫くらいの設定とでも思っておくのがよさそうだけど、そんなの書かれても話があらぬ方向にいってしまうので、このあたりがやっぱりちょうどいいんでしょう。でもどうにかもう少し説得力ある表現欲しかった。何かいい方法ないかな。
ラストは佐薙の夢の白鳥の話になってるけど、死のうが死ぬまいが書いたら綺麗に終われないので、書かないという形を取るしかない。これは仕方なし。ハッピーエンドを求められない作品てのも心が苦しいなあ。

だから俺と、付き合ってください。
野いちご文庫 晴虹著
たまには毛色の違う作品も読んでみようと思ったりするんですよ。たまには。
ステレオタイプな少女漫画を体現してる。それはもうとてもひどい主人公。こんなクソみたいな女に人気者の男子が入れ込んでくれるんですよね。作中では自分を卑下してるけど、要するに顔はいいんでしょう。でなければ説得力生まれないし。そういうところも含めてクソ女だと思えます。このジャンルの存在意義が何となく見えてきました。こういう女にはなるなよ、そういうメッセージだ。あとがきでは夢のあるように書いているけど、それを鵜呑みにしてはいけない。
とにかく何も成長しない主人公に唖然。せめてその経験から何かをつかんで話が進むならまだしも、転がり込んでくるラッキーに、最後までやさしく助けられるだけ。このお話の時点では若くて可愛くてそれで成り立つかもしれないけど、歳を重ねてもこいつはおそらく同じような行動を取ってちょっとしたことで心移りしてして沼に沈んでいくのだろうと思うと、この作品をジュブナイルな対象に読んでほしくないわ。まあそんな架空の登場人物の将来まで気にかける必要なんかないんだけど、こういう作品を読んで夢見て大人になって同じようなことする女の子が増えるようなことは全力回避希望。
それを踏まえて、現実には無理でもお姫様の夢くらいは見たいよね、くらいのポジションをキープしながら読む程度にはまあテンプレだしいいんじゃないですかね。そういう、人生をドブに捨てるがごとく献身的にお姫様に尽くしてくれる先輩や太陽のような王子様に囲まれることこそが、少女漫画なのでしょうから。

終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか? #EX
スニーカー文庫 枯野瑛著
前巻。じゃないけど直前に読んだ当シリーズ。
2部構成だけど、大事なのは前半部。後半部はいっそなくてもいい。本編でもう見えてるし。冗漫だし、下手をすれば蛇足レベル。
500年前のお話。アニメが尺の都合か商売の都合か、完全にクトリだけのお話として他の一切をそぎ落とされてたので、個人的には消化不良です。おそらくは自分以外にもそういう人が増えることを見越して、それを補うべく出された1冊なんじゃないかなと勝手に思ってみたり。言ってしまえばクトリはもう完結してるわけで、補完すべきは別の方面であるべきで。ゆえの後半部不要論。
それにしてもリーリァも他の妖精と変わらんというか、この人の描くキャラがみな同じってのはたしかにあるかなと。描き分けの弱さはこの作者の一番の弱点ではあり。とはいえ、この作品においては枝葉の部分だろうと思ってるので、それで作品の評価が著しく損なわれるまでは思わないけど。逆にアニメみたいに脇役エピソードをざっくり削られるのは好ましくなくて、消化不良という着地点になるのです。人も亜人も獣も妖精も星神も全部救われてこそ、このタイトルでしょう。ただのお涙頂戴BMGにされたらさすがに可哀想。まあ仕方ないけどさ。

何だかんだで10冊。今月は寄生虫推しで。ぜひ読みましょう。

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