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2014年1月31日 (金)

きんいろカルテット! 1

オーバーラップ文庫 遊歩新夢著

OVERLAPキックオフ賞金賞受賞作。去年の受賞作群よりは今年のがアタリ引いてる感じがあるかなあ。ただし、とてもオーソドックスなので、受賞作ならソツのなさよりも独創性を重視するべきという視点もあったりで、そういう意味合いでは物足りなさもあるかも。でもそちらばかり重視されすぎて結果として読むに値しない作品も多いと感じるので、自分としてはこれでいいです。
やはりプロ奏者が書いたというのがポイントか。音楽に対する意識とか姿勢なんかを盛り込んでるのが、とても理解しやすい文章で表現されていて、そこが読んでて気持ちのいいところ。これはやっぱり本人の体験から言えることなんだろうなと。本作読んで音楽やりたくなる人もいるんじゃないかと思います。そういえば知人のフルート奏者がわりと近所に引っ越してきて音楽教室開いたので、じゃあピアノ習いますよ、みたいな話があったけど、連絡取ってないや。連絡したいんだけどなー、どうしよう。

育っていくのは教え子たちで、主人公は狂言回しポジション。たかが音大1年生だけど、コンクールで優秀な成績を残しているといった格の違いがまず基本設定。でも、そっちでの活躍はほとんどなくて、中1女子というか対女性や世渡りスキルの高さに、むしろ凄さを感じるところ。もちろん無駄にモテる。無駄というか、これは必然か。そのあたりは無理なくラノベらしく。4人はもちろん、吹奏楽部の部長だけでなく音楽教諭も転んでみるといいんじゃないかな。1って付いてるから2巻も出るでしょ。今回ほとんど描写されてない大学側にしても、今後何かしらのアクションはあるはず。

序章でライバルが死んでるところから先の展開も見え見えなのだけど、だからといって薄っぺらいかというとそんなこともなく、彼女らの成長を見るのは心躍ります。若い子は伸び率が高いのです。しかも妹。それはしょうがないよねえ。
顧問の技術教諭はやや可哀想ながらもよい当て馬。その世界での価値観はそれはそれで独自の進化を遂げてるのだから、一方的に見るのもねえ。分かりやすいところでいえば例えばNHKでよくやってる合唱コンクールでの生徒たちの表情とか、あれを採点する側も指導する側も自分的には理解しがたいけど、あれはああいうものなんだと思えば納得できなくもないし。でも唄で見てやれよとは見る側からすると思うわけで。この作品の場合は演奏で。合奏ではそこまで顕著には感じたことはないけど、そんな側面を受け持つのがこの技術教諭なので、救いの手は差し伸べてあげたいところです。差し伸べられてますね。当て馬なりに。理解を示してくれてる部長たちは主人公に負けず劣らず大人な印象。まあそういう感じで技術教諭のおかげでシンプルな構図ができて読みやすいしカタルシスも得やすいわけです。

4人の中1女子に大学生が道筋付けるところでロウきゅーぶ的な評価受けてるようだけど、別にあっちみたいにそれを軸にしてるでもなし、たとえそうだとしても、イラストの違いだけでポジションは別なので、あんまりロリロリ考えなくてもよいかなーと。そのイラストも、やや地味がちになるけど、統一感を持たせた色使いは好きです。

とりあえず完結してるけど1って付いてるので2巻出るのは間違いなさそうなので、それは期待するといたしましょう。がんばれ。

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