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2013年10月15日 (火)

ファンタジスタドール イヴ

ハヤカワ文庫JA 野﨑まど著

読書リハビリしてからknow読もうと思ってたら薄い1冊、しかもこんなタイトルが出てしまったので先にこちらから。

まさかのアニメタイトル。のくせにハヤカワからという。いあ、一応全部見たけどさ。夏は無職でしたしね。うじうじした主人公がドールとの友情を育てて南斗人間砲弾みたいな間の抜けたことを真面目にやってそのチープさを楽しめみ的なアニメ。はっきりいってしまえば概ねつまらなかったというか。夏アニはきんモザ一択でした。

ともあれ。あの世界がどう作られたかにSF的土台を付与してくれるというトンデモな1冊でした。アウェイキングってそういうシステムだったのかー。ていうか、ただのキャラ物にこういう側面をあてがうという行為への評価ですね。

ミロのヴィーナスに始まって女中さん同級生後輩と劣情向けたり、研究に打ち込んで逃げてみたり、自分を見失ったりふっ切れたり、まあ悩み多い青年の半生。複雑な家庭だったり進路や出会い、背景でそれを説得力持たせるところがやはり上手いです。やっぱり面白い文章を書くには理系の基盤が必要だなと再認識するのでした。

まあタイトルどおり前日譚というかそのとき歴史は動いたみたいなポジションで、比重を仮想歴史に置いてるのとそれに合わせての年表とかとても凝っていてパラレル元号とか振ってみたり、中々にファンタジスタドールらしからぬそのギャップに頬が緩みます。
あと、あとがきがあとがきじゃないのであとがきを先に読む派だとかあとがきに何らかの思い入れのある人はあとがきに期待しない方がいいです。谷口悟朗の解説というおまけで何か経緯が書いてあるけど、だったら野﨑まどにこれを書かせてしまったがゆえにアニメよりもエロ同人誌での扱いのがむしろコンセプトどおりのドールの存在意義だよねとか思ったり思わなかったり。どんどん薄い本出しましょう。それでこそ大兄も本望というもの。

あとはまあ人間失格どうこう言われてるようだけど、自分が太宰に触れてもいいことないので、そっちはスルーで。

野﨑まどでなければファンタジスタドールへの評価がこうも変わることはなかったろうな。ただのノベライズでなく、実に興味深い1冊でした。おすすめ。でもできれば先にアニメは完走しておいてほしいかも。あれをこうしたという要素が加わってこそ、そう思えるから。

でもアニメ版を好きな人の居場所はここにはないかもしれない。

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