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2012年10月 4日 (木)

アレクシア女史、埃及で木乃伊と踊る

ハヤカワ文庫FT ゲイル・キャリガー著 川野靖子訳

英国パラソル奇譚最終巻。やっとこ読み終え。前巻同様、読むのに1週間かかってしまいましたとさ。密度がラノベと違いすぎるわ。

関連エントリ。1巻2巻3巻4巻

4巻から2年後が舞台。娘のプルーデンスが追加されたことでマコン家はまた楽しそうな。しかし表紙のイラストだとどう見ても2歳に見えません。風呂嫌いにも見えません。それを言うとアレクシアもアレクシアっぽくないんだけど。絵は上手い下手以上に雰囲気をこそ出してほしいんだけどなあ。

マタカラ女王からの招聘でエジプトへお出かけ。招聘されたのはプルーデンス。でもマコン卿もついていかないわけもなく。ふわふわボンネットさんとルフォーも同行。どうやらルフォーとはぎこちない関係になってるようだけど、4巻が4巻だっただけにこれは仕方ないところか。それはまあわからなくもないけど、アケルダマ卿やライオール教授も信用できないっていうのはよくわからないなあ。当時、あるいは上流階級の価値観だと、ああいうどうしようことの結果であっても許せないものなんだろうか。レディ・キングエアのがよっぽど信用できないと思うんだけども。どうしてアレクシアはそっちを信用するのさ。という機微がまるで理解できないので、そのあたりが19世紀なんだろうなと勝手に納得してます。

そのライオール教授とビフィは、2人で耽美な世界へ旅立ち。そうきたか。しかしビフィにスポットライトがここまで当たるとは。フェリシティのあしらい方もスマートだし、覚醒とその葛藤と愛と、裏の話として実に盛り上がります。そこへアケルダマ卿の親心もまた細やかで。マコン夫妻よりやっぱアケルダマ卿のがかっこいいよ。この3人こそうさ彦さん好みのキャラです。

で、エジプト。アレックスとフルーテの撒いた種に翻弄されるアレクシア。神殺し病の謎に挑んで、マタカラ女王の問題を解いて。3000年生きるってそういうことか。人狼ならずともやはり狂うのは仕方ないように思えます。吸血鬼のが耐性高いからこそ招かれたこの状況というのがよく伝わってきます。
しかしアイヴィさん、こんな重大なモノを背負うことになるとは。誘拐事件はご褒美だったということだろうか。にしてもまあ1巻のアイヴィからすると想像も付かない展開です。タンステルの浮きっぷりと比べると実に際立ってます。アイヴィは実に勇敢でした。このアレクシアの親友は最後まで重要人物だったんだなあ。

そういえば、dahabeyaという船を知らなかったので調べてみたところ、たしかにアレクシアの好みそうな優雅っぽいクルーズ客船ですね。カタカナで検索してもさっぱり出てこないのであんまり日本では浸透してないんだろうな。まあダハブ周辺で発展した船なんだろうな。シナイ半島へ旅行に行くことがあれば乗ってみたいかも。雰囲気あるよね。

ということで、ビフィとアイヴィがロンドンの新しい時代を作っていくことになりそうという終わり方で、アレクシア何それという実に明後日の方向に投げられた最終巻でしたとさ。いあまあマコン一家もエジプトで幸せに暮らすんだろうけど。でもプルーデンスはロンドンに戻らざるをえないはずだし、ちょっとなあ。アレクシアいなかったらソウルサッカーはどうなるのさ。
アイヴィとプルーデンスがロンドンに帰ってからのアケルダマ卿とのやりとりはとても面白そうなだけに、この後を読めないのはとても残念です。

さて、訳者あとがきによると、次の作品はどうやら25年前のルフォー(かつてのルフォーではなく)のお話なのかな。こちらも期待するとしますかね。
ひとまず、お疲れ様でした。

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