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2012年3月10日 (土)

陽だまりの彼女

新潮文庫 越谷オサム著

この半年ほど、どこの本屋へ行ってもこれでもかというくらいにプッシュされてるのに根負けして読んでみました。新潮なんか手に取ったの久しぶり。

読み始めて10Pほどして「あー、お涙頂戴だな、これ」と早速賢者モードに入る自分。でも読み進めてみたら、予想とはまるで違う展開のお涙頂戴でした。ラブストーリーだと思ったらフェアリーテイルだったでござる。猫の恩返し。ジブリじゃなくて鶴の代わりの。

中学時代の同級生と再会。そのまま付き合って反対されながらも駆け落ち、結婚。きゃっきゃうふふ生活。
動物好きの浩介と、色々と謎行動や隠し事が多く猫のように気まぐれな真緒。それにしても2人とも子供だなあ。それも25歳らしい子供らしさ。あまり応援したい2人とは思えないけど、このドラマには必要な要素であり、これこそが輝きなんでしょう。でも自分としては警官の養父にもっと入れ込めました。25になる娘と一緒の部屋で寝る親父に胸熱。

養父はオペラのエピソードもあって救われてるけど、大学の友人や会社の同僚はちょっと可哀想かも。それほどまでに浩介だけに向けた、ストーカー超越して愛を傾けた真緒の行動によるこの結実は素敵の一言。この流れを見せられてしまっては、あまり好ましくない2人とはいえ認めるしかないじゃない。

解説ではハッピーエンド解釈してたけど、ハッピーはさすがに言い過ぎか。希望がなくもないバッドエンドというのが関の山。あと6回、輪廻からすぐに再会できるなら毎回若返ってくれていいなとかダメな大人の思考で。養父のポジションといい狙ってるのかもしれない。でも鶴の恩返しなら正体知っちゃったらもう無理か。やっぱバッドエンドだ、これ。

頭を沸騰させたいとか不整脈や狭心症を堪能したいという人は読んでいいんじゃないかと。切ないです。

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