« サイハテの聖衣 | トップページ | 魔法使い、でした。 1 »

2012年1月26日 (木)

東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる

昨年の10月って本当にサボってたんだなあ。どう見ても独立エントリ級の作品が漏れまくりだわ。そんなとばっちりを受けた1冊の続編。

関連エントリ。1巻

周囲に公認されるほどに環境的には変わっているのだけど、ふたりの関係は1巻から特に進展もなく、つきあってるんだかそうじゃないんだか曖昧な気持ちのまま。そこからふたりの仲はどう発展していくのか。

てな感じのテーマで展開。新人図書委員の子に正体バラされたり、スランプで筆が進まなくて気晴らし的に演劇部の脚本引き受けたり、兄と有美の気まずい空気に巻き込まれたり、修学旅行で人間関係ほどいてみたり、英太が進むべき道が懇切丁寧に配備されてます。あざとくはないけどなんてご都合。
とにかく英太のへたれっぷりが見ていて歯痒くて一人称視点で読むに読めないというか、それを解消、成長していく流れを追ったドラマとね。侑子が可哀想だからさっさと成長しろ。

ということで前半が読んでてつらいのです。こんな可愛い子相手に、煮え切らないだけならともかく、その態度は何なのさ。他人に無関心気味の主人公という設定だからある程度は仕方ないけど、そんなもやもや状態のときに絵夢から誘われてほいほいついてくのかよおい。1巻のラブホ事件がまだ可愛く見えるわ。
そこで侑子とバッタリ会うのもお約束。でもちょっとベタすぎたので、どっちかというと一方通行か告げ口みたいなワンクッションのが盛り上がったんじゃないかなと思ったり思わなかったり。マンガならもちろんこっちなんだけど。

絵夢もまたゆるくていい子なので、乗り換えてもいいくらいの流れに見えなくもないんだけど、さすがにタイトルがタイトルなのでそういうわけにもいくまいと。でもそうしたとしても多分すぐ捨てられるな。ゆるいし。英太にこいつをつなぎとめておける魅力はない。もちろん侑子だってつなぎとめられるわけないんだけど、共有の経験でどうにかしる。まだまだ初々しいしね。
まあ絵夢もパンダよりもっと身近で可愛いよということで。

景介も有美に対する態度が英太に負けず劣らずひどいもの。この兄にしてこの弟ありと言わざるをえない。だけど英太に道を示す意味でこれも仕事。結局有美もゆるい子なんだなあ。それがよくこんなのに何年もくっついてるもんだ。この世界、一途な人種しかいないんじゃないか。じゃあ絵夢もいけるな。
英太は恵まれた世界に住んでることを自覚していい。恋愛に限らず。しかしこれだけ何もかもレール敷かれてると将来が不安だな。

対して侑子の心境は作品で気持ちを表現してるので、幕間の「いとしく、にくい」をしっかり押さえて。主人公ではないけど、やはりタイトルたれり。可愛いし。
ふたりのしこりが解消されてハッピーエンドになってくれれば読んだ甲斐もあったというものです。めでたしめでたし。

完全版いとしくにくいのふたりはどんな描写なのか、本人たちとどう違うのか、絵夢はどんなポジションなのか、演劇版もどうだったのか、そういったものを想像するのもまた楽しく。
これ、まだ続くのかな。次巻くらいで締めてくれると嬉しいところ。
最近こっちの路線のFBはいい感じ。常にこういうレーベルだと安心して買えるのだけど。

« サイハテの聖衣 | トップページ | 魔法使い、でした。 1 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/572742/53832260

この記事へのトラックバック一覧です: 東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる:

« サイハテの聖衣 | トップページ | 魔法使い、でした。 1 »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30