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2011年12月 7日 (水)

生徒会探偵キリカ 1

講談社ラノベ文庫 杉井光著

発売前のあらすじチェック&ぽんかん絵ブーストで、新レーベルの個人的大本命だったのだけど、はてさて。

実家を出たくて寮生活目指してマンモス校へ飛び込んできた主人公ヒカゲ。そこでJKだらけの生徒会に無理やり引きずり込まれてどーたらこーたら。どこまでもベタな設定で、作者の力量がモロに問われます。よくそんな土俵に上がろうとしましたね。
が、杞憂でした。面白いよ。テンポいい文章だなあ。どこまでもお約束、どこまでも天丼、それをよくこうも飽きさせず読ませてくれるものです。天丼中心にギャグセンスはさらに改良の余地があるけど、テンポと相まってそれなりに形になってるし。てか、ギャグまで磨き抜かれてたら無敵かもしれない。
しかしどこかで読んだ文体だなあ。それもわりと最近。心に引っかかります。

ボケ役だらけの中で振り回されるヒカゲをみるのは面白いし、周りのボケ役もみんなキャラ立っていて魅力十分。
序盤の謎解きから、中盤の騙し合い、終盤のどんでん返しと、タイトルに探偵とあるくらいには問題解決していくシナリオがカタルシスをもたらしてくれるのだけど、キリカが謎解いてるのは半分だけですね。
1巻ではたしかにキリカがメインだけど、通しで見ると探偵がどうこうって話とはいえないと思うので、2巻が出たら例えば生徒会副会長美園とかになったりしないんだろか。それとも2巻からキリカメインで推理物?何かそれもちょっと違う気がする。何にせよ、続きが楽しみな作品ではあります。何たって1冊目なのに1って巻数振ってあるしね。ジンクスも杞憂でした。

概ね楽しんで読める展開ではあったけど、マグナカルタに対する会長の解釈はこの会長にしてはぬるいかなー。民主主義に見切りを付ける会長がそれを敵と見做すのはよしとしても、シンボルをシンボル以上と認識しなくてもいいと思うのだけど。というか民主主義なんてその程度のもんでしょ。所詮は象徴、お飾り。鼻に引っ掛ける必要なし。ピーキーなキャラゆえに、こういうちょっとしたニュアンスの差分がちょっと気になったり。
それでもやっぱりこの会長は魅力的。嫁はキリカのがいいけど、上司として付いてくならこういう人だ。ボケ役も兼ねてるところが完璧すぎる。とはいえその無双会長でも無双姉と並べるとやっぱり負ける姿がチラチラ見え隠れするので、ある程度の弱みはあってもいいのかも。しかしバランス考えたら朱鷺子も捨てがたい。

講談社の本気を見せてもらいました。というか杉井光の本気か。あとがきからしてよっぽど書きたかった作品なのだろうし。
杉井光作品はまだ3冊しか読んでないけど、今までで一番ラノベラノベしてて好みです。メモ帳よりもアニメにも向いてるだろうしね。期待しましょ。

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