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2011年11月

2011年11月30日 (水)

今月のまとめ(H23/11)

WizOnやめました。ひと月で終えちゃったか。だから冊数が増えたってわけじゃないですが。でも増えましたね。何でだろ。

あやかしマニアックス!
GA文庫 夏希のたね著
最近、犬洞あん絵遭遇率が高い気がするのは思い過ごしだろか。こういう殊更に女性臭の強いデフォルメ絵はあんまり好みじゃないはずなんだけどなあ。まあいいや。
違和感なく融け込んだ都市伝説妖怪と共生の日々。事件解決のお仕事らしいけど、どっちかというと日常系。ただ、この作品で出てくる妖怪がみんなマニアックというか変態というのがいいコメディ要素になっていて、それなりに体裁は整っていたり。個人的にヒロインのヒカリは趣味じゃないけどそれはそれとして、クオリティは悪くないので気楽に読める作品としてよろしいのでは。

正捕手の篠原さん
MF文庫J 千羽カモメ著
2Pショートショート詰め合わせ。表紙がヒロイン篠原さんなのかと思いきや、篠原さんは男でした。これはヒロイン綾坂さん。篠原兄妹がまあ話の軸にはなってるのだけど、表紙詐欺ならぬタイトル詐欺というのはあるか。そして綾坂さんはさすがに表紙に抜擢されるくらい可愛いですね。
で、読んでみれば野球は二の次なテーマ。兄に張り合って選手目指す妹とか、代走に格落ちしそうな彼とか、バッテリーできゃっきゃうふふだとか、要素がないわけではないのだけど、基本的にそれはシチュエーションであって中身としては日常系でした。
ショートショート以上に短くて、4コマ漫画と言ったほうがしっくりきます。軽ーく読めてこのクオリティなので時間がない人にお勧めできます。趣味に時間を割かないような人が趣味的な物を手に取るかどうかはさておいて。

昼も夜も、両手に悪女
ガガガ文庫 鳥村居子著
これはライトホラーに分類かなー。1週間の記憶を失くした出来事もホラーだし、日向からの脅迫も、ラストもヒロイン2人を選ばなければいけない恐怖。おっかねえ。何より脈絡がまったくなく進行するところがホラー以外の何物でもなく。
でも怖いと分かっててもついつい手出しちゃう気持ちもあるよなー。好みでいえば間違いなく月夜だけど、この作品では日向に靡いちゃいそうです。

シュバルツ・ロワ -漆黒の王-
KCG文庫 哀楽著
エンブレの新レーベルをとりあえず1冊手に取ってみるという意味で。薄かったやつをまず。
高校の頃から書いてたそうで、さもありなんといった内容。設定をがんばって作ってみて、そこでこんなことが起こりましたってのを書きました、みたいな。書きたいことがあってそのために設定を作ったのじゃないところが実に若々しいです。アルスラーンばりに味方の無双っぷりとかも。
とにかくシンプルで、本来の意味でのラノベの中心層であるべき小学高学年あたりに読んでもらうにはちょうどいい感じ。レーベルのポジションを間違えずにこの路線で王道やるってのは(仕事として)面白そうです。

僕の妹は漢字が読める 2
HJ文庫 かじいたかし著
やっぱりオオダイラは美少女化してるときの存在感が希薄。てことで1巻よりはっちゃけてなくて微妙でした。やっぱりじいさんという符号は大事なのかもしれない。
次巻で38世紀のこと書いて最終巻だったら読むかな。あと外伝としておにあか現代語訳を刊行してくれれば。それ以上続くようならそろそろいいや。

優等生以上、フリョー未満な俺ら。
GA文庫 初美陽一著
さすがGA。予想を裏切らないクオリティでした。ドラマはともかく、何だこの設定。設定のおかげでドラマが台無しといってもいいくらい。どっかで尖がらないと埋もれるって理屈はわかるけど、だからといってこれでいいとはならないですよ。もちろんフリョーって部分のことではなく、ね。

俺のリアルとネトゲがラブコメに侵蝕され始めてヤバイ
HJ文庫 藤谷ある著
序盤の寒さで半分読む気失せたけど、がんばって耐えたら後半はそこそこ。もうちょっと導入部どうにかならなかったのかなあ。
ということで設定諦めてハーレムだけ楽しめばどうにか。

くずばこに箒星
スーパーダッシュ文庫 石原宙著
設定かドラマかどっちかだけでよかったかなあ。何か浮ついて見えちゃう。どっちかというとドラマを支持します。設定は生煮えです。
嫌いじゃないんだけど、母親の話も姉妹の話もインコも、ほぼ予定調和。なつきと匠はもうちょっと報われてほしいなあ。なんて。

ラーナ神剣伝 放浪剣士と紅の弟子
KCG文庫 睦月貴著
そこそこ人気のあったケータイ小説からの書籍化らしい。新レーベルを盛り上げる要素としてはいい引き出しなのかも。
レーベルのキャッチが「中高生のためのファーストノベルズ」だけど、小学校高学年向けくらいでちょうどいいよね。でも最近は大学生が九九できないとか聞くし、高校生が初めて読むのにこのくらいってのがちょうどいいのかもなあ。ジュブナイルといっちゃえばどっちも含むから構わないか。
ともあれ、先のシュヴァルツロワ同様、ターゲットのピントはしっかり決まってます。ファーストノベルズを謳うに相応しくシンプルな内容で、充分満足できました。小学校高学年のお子さんにぜひ。
そっか、岩波少年とかと同一で見るべきなんだな、このレーベル。漢字のルビだけお母さんに聞いたり辞書引いたりで。

問題児たちが異世界から来るそうですよ? そう……巨龍召喚
スニーカー文庫 竜ノ湖太郎著
スニーカーってこの厚み程度で270Pもあるのか。他のレーベルより圧倒的にいい紙使ってるのね。変なところで納得してみたり。ボリュームあるわけだ。
結構なご都合的展開がそろそろ個人的に苦しくなってきました。十六夜と黒ウサギの背景って意味で重要ではあるんだけど、金糸雀はさすがにやりすぎだったかなあ。第三宇宙速度や蛇とペストのメイドくらいなら可愛いものなんだけど。こういう演出優先が過ぎる作品は、オサレ化がおっかないというか何というかむにゃむにゃ…とはいえこういう作品が映像化に向いてるのは間違いないのです。ので、このシリーズはここまでにして、映像化されることでもあればそのときにでも続きを楽しむことにします。

俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件
一迅社文庫 七月隆文著
ため息が出ました。
あとがきでお嬢様好きとか書いてるけど、どこがお嬢様好きなんですかと問い質したくなります。ポジションだけお嬢様としておけば済むとでも?未開の地の可愛い子を好ましいというだけでお嬢様好きとは言わないですよ。妹好きにも通ずるけど、そのポジションにいるだけのなついてくる可愛い子を愛すのは妹好きとは言わないんですよ。世の自称妹好きはほぼそっち。ファンタジーでもその程度の区別は付けてくれと思うんですけどね。ロリコンの意味も違ってきてるし、これはこういうものと思うしかないんでしょうかね。
それから表紙も。これをお嬢様と思える人がいたらぜひ名乗り出てください。発注した編集、これこそがお嬢様だと思ってGOサイン出した編集、あなたどう考えてもおかしいです。
内容云々以前に、作品を生み出すにあたっての姿勢がなってません。この作者と担当編集は一昨日出直してください。

はじめてのはるまげどんっ☆ 2
一迅社文庫 糸緒思惟著
2巻どうでもよかったけど、終わりだったようなので先月分を。
結局はるまげどんはなかったですね。うん、やっぱり2巻いらなかったんですよ。作風がそうですもん。1巻でも前作でも感じたように、この作者さんは初々しさを売りに単発作品を飽きさせない程度のペースで書いていくのが正解と思われます。それだけで食ってくのは厳しいと思うけど。

キリサキシンドローム
電撃文庫 小林三六九著
何というか、ひと昔、ふた昔前のラノベという匂い。少なくとも最近のトレンドとはかけ離れてるんじゃないかと。出来としては普通なのだけど、時代に乗ってない感がカッペ臭を強く感じさせてしまうのです。それが味になってればいいんだけど、どうも消化できてないというか野暮ったく見えてしまって損してる感じ。タイミングですかね。

別れる理由を述べなさい!
一迅社文庫 太田僚著
キミキス、アマガミのライターさんとのこと。その2作のアニメは結構好きだけど、これは受け入れられませんでした。元のゲーム版もどうなんだろ。
世界が終わる危機感を主人公が持ってないし、信じてないなら信じてないで回避行動がおかしいし、何ていうかこれ、パニック物ですか?書きたいことを整理してから書いてほしいのです。

上記14冊と下記16冊で計30冊、+α。

テンプテーション・クラウン 3
お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ 4
お前のご奉仕はその程度か? 2
魔王が家賃を払ってくれない
カフェとオレの先輩 3
STEINS;GATE 2 形而上のネクローシス:Reverse
耳鳴坂妖異日誌 手のひらに物の怪 / となりにヴァンパイア / あかつきにゴースト
のうりん 2
デート・ア・ライブ 3 狂三キラー
魔王なあの娘と村人A ~幼なじみは勇者です~ / 2 ~牛と勇者とパンプキン~
ギフテッド
おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! 2
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 3
誰もが恐れるあの委員長が、ぼくの専属メイドになるようです。

今月はKCG文庫の創刊があって、来月は講談社からもラノベレーベル発行と、ますます波に乗ってますね、ラノベ業界。講談社の力の入れっぷりとか結構なもんだしなあ。少なくとも噂のどれみは読むでしょうぱいぱいぽーんぽいぷーわぷーわぷぅ。ひそかに期待のレーベルです。講談社だから3点じゃなく2点リーダー多用でしょ?

今月のお気に入りはデトアラ3巻かな。やっぱりカルマは読まなきゃいけない気がしてます。買ってくるかー。それと委員長メイド。正直、格が違うとしか言いようがない。自分が今後ライター業に戻ることがあるかどうかはさておき、お手本にしたい、すべき作家さんです。

アクセスは相変わらず黒パンの独走。以下は結構変動してて、リリアさんはいつものように安定、分母の違いでdocomoも強い、アバチューも完結効果が出たのか頑張ってる。それに続く感じで、テンクラが2巻3巻同時ランクインしたり、パーフェクトフレンド、アレクシアさんもエレベータながらいいポジションで常連化。発行月効果でおにあい、シュタゲあたりも。て、本当に人気高いんだなあ、黒パン。1位取って以来、1度も明け渡してない気がする。2巻にさえも。それはちょっと悲しい気もするけど。

そういえばブクログは登録しました。連動はさせてないけど。ていうか連動のさせ方わからないんですけど。でもあっちで感想書いたらブログ消滅しそうだし、あっちは整理だけに使ってこっちで感想書き続けようと思います。ラノベ以外の感想はあっちでもいいか。そうしよう。

誰もが恐れるあの委員長が、ぼくの専属メイドになるようです。

電撃文庫 おかゆまさき著

2冊目のおかゆまさき氏。媚びているようにみせかけて、その実、地に足の付いた王道的ラブコメ作品でした。普通に映画として観たいくらい。ハリウッドでやれ。いあ本当は日本人で見たいけど、演技力足りてる最近の若い役者さんがまったく思い浮かばないので。

親戚のメイドカフェで働く鬼委員長未翠さんの正体にふとしたことで気付いてしまった浮原くん。バレてしまってはカフェではもう働けない、でもメイドやらないと気持ちが持たないからご主人様になれという宇宙開発的な思考からお話が始まるのだけど、そこから2人の共有時間が育まれてあらあらうふふな展開。
メイドとしてのハイテンションと委員長としてのハイテンションの切り替えがメリハリ効いてるし、2人の信頼が築かれる過程も上手く描写、それをラノベテイストに見えるように上手く料理してあるのだけどあまりに高レベルなカモフラージュで、読み終わるまで王道ラブコメだと気付けませんでした。後味でやっと材料に気付いたような感覚とでもいうか。

ラストへの収束も綺麗にまとまっていて、お嬢様ばりのある種のわがままで行為がエスカレートしてってどうしようもなくバレてしまう流れも、その後の透の男らしいフォローとか、何この青春ぷりは。タイトルのバカっぽさとキャッチーなつかみを修正しろよと言いたくなります。でもその軟派に見せかけてる部分までが計算づくなので、非常に小憎らしい限りで。

さらにあとがきに書かれてるエピソード。その神隊長、もっと世界のドキュメンタリーで特集されろ。いもうとって世界共通言語なのか。軍隊まとめるのにまで有効とか。
そこまで含めて最高の読後感でした。ただの勢いだけの作家さんじゃないんですね。認識を改めました。

やっぱりドクロちゃんもアニメだけでなく原作読まなきゃいけないなー。そのうち時間作ろ。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 3

ガガガ文庫 渡航著

本屋に行ったらいらないのにCD付きしか売ってませんでした。聞いてません、聞く予定もどうだか。アサインされてる声優は嫌いじゃないけど、どっちかというと帯のコメントのが読みたかったなーと。

関連エントリ。1巻2巻

まず、ぽんかん⑧氏の飛躍的レベルアップがまず目に付きます。特に絵が変わった感じというのではなく、デザインとか構図方面で革命が起こったんでしょうかね。この存在感の色濃さはどうよ。明らかに以前と違います。

が、本文は下降線の一途。上手く噛み合わさっているキャラはまあよいのだけど、シナリオ面はどうにも盛り上がりに欠け。テーマが弱すぎる。2巻も褒められたものじゃなかったけど、今回はさらにその下を行くよ。まあパロディだけで土俵に立ってる作品だってあるし、キャラが生き生きしてるだけでもラノベ界では充分な戦力ではあるんだろうけど。でもそれって半分は挿絵効果なわけで。ぽんかん絵じゃなかったら本気で売れないと思う。これほどまでにラノベは絵だと思わせてくれた作品は初めてかも。

由比ヶ浜ちゃんは相変わらず消極的健気。彩加きゅん、心のオアシス。このWヒロインの存在が心の拠り所。でも八幡は面倒臭がって永遠に距離置くんだろうなー。ビバヒルみたいにドロドロされてはあれだけど、もうちょっと青春きゃっきゃうふふしてもいいでしょ。

そして個人的待望の秦野くん登場。でもHATANOって。HADANOですよ。秦氏由来の。ハタ氏じゃなくてハダ氏です。材木座を輝かせるためにしっかり仕事してくれましたさね。ちなみに秦野の名産も千葉同様に落花生です。
という、ただでさえクオリティ落ちてるのに材木座に注目したサブシナリオ回だったので、どうにも楽しめませんでした。オタに関する作者の思いを遊戯部の主張と材木座の主張に乗せて。大体言いたいことはわからんではないけど、説明に説得力がないし、何より奉仕部の仕事してないのはどうにかなりませんかね。部員1人確保しただけ?しかもそっちはメインのドラマじゃないし。これで八幡の気持ちがちょっと動いたとでもいうのかしら。外伝にもほどがある。

面白さは薄れてるし、大事な秦野回も終わったことだし、これで購入打ち切るとしますかね。あるいはぽんかん絵のために買うというのはありかもしれないけど。

おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! 2

ファンタジア文庫 村上凛著

関連エントリ。1巻

この主人公はどうしてオシャレのときだけ勇み足が過ぎるんだろう。そこだけ微妙に納得いかず。他が草食ならそこも草食だろ。それ以前にセンスよりも何よりも前にTPOという言葉を覚えろ。いあ、覚えてるはずなんだけど、無理に変な格好させるためにそこだけ無視されてるのが作品内で浮いてるというか何というか。もうちょっとナチュラルに失敗させられないものかなあ。

ハーレムの態が着実に形作られてきました2巻です。
追加サブヒロイン小豆ちゃんも免疫ない子で、内面が実に桃と被ってるキャラというか全体的にいい子揃いなのが幅狭いというか、でもそのほのぼの感がよい意味でファンタジーになってるわけで、作品のカラーにブレがありませんね。新キャラ追加した意味薄くね?長谷川さんなりあかりなりに担当させれば充分じゃないのかなあ。

直輝の思い人である長谷川さんももちろんいい子。補習のフォローをしてくれたり、画伯要素が追加されたり、ばっちりクローズアップされてますね。最終的に可哀想な結果になりそうな匂いプンプンですけど。微妙なところではあるけど、この作品的には直輝とくっついてほしいところです。とらドラは大河とくっつくのが必然だけど、こんなほのぼの世界に不幸な子を作っちゃいけない。長谷川さん救済のために桃は何としても鈴木くんとくっつけ。小豆ちゃんは今は麻疹だし、部活内で理解しあえるよ、きっと。でも長谷川さんはぼっちオーラが過ぎる。空気委員長ってなあ。

鈴木くんは鈴木くんで相変わらずの無双ぶり。そのアイデンティティは神聖不可侵。桃の美人設定にちょっとでも触れたら男としてはちょっとくらい揺らげよと思うんだけど、脇目も振らずに好きなことにまっしぐらだし、趣味や人物で差別もしないし友人には優しいし外見まで行き届いてるとか、どこまでも出来杉くんだなあ。自虐や揶揄でないロリコン紳士の称号は彼にこそ与えるべきだ。

シチュエーションとしてはそれなりにドラマになってるかなと思うけど、コスプレをテーマにするならもうちょっと細部にこだわって書いてほしかったかなという希望もあったり。心構え的な部分はいいので、裁縫とか着こなしとかの方面で。生地や縫製、ロックミシンの性能まで触れてほしいし、化粧移りや汗や匂い、暑さ対策とみたいな部分ももうちょっと。

あと、電気街口に一番近いマックは連絡通路です。まあいいけど。

実際のところ、この作者さん、本気出してオタを書いてないよね。本気出すと売れなくなるからだろうか。桃に合わせるならこの程度でも仕方ないのかもしれないけど、もうちょっと踏み込んでいいんじゃないかなと。こだわりと気持ち悪さ、両立してこそのオタですよっと。

2011年11月28日 (月)

ギフテッド

電撃文庫 二丸修一著

ハンター試験を受けていたと思ったらいつの間にかグリードアイランドにいたようです。

全体としてみると特に目を見張る内容だったわけではないのだけど、前半の山場の教官の登場シーン、あの鮮烈さだけは評価しなくては。話に引き込むタイミングの取り方が絶妙でした。あれで完全に世界に引き込まれました。教官、本当にいい仕事してる。
が、その後は結構ご都合的ともいえるほどにキャラの思惑通りに事が運んでしまって流すだけなのが、ちょっと物足りず。個々のキャラは立っていて、それぞれ綺麗に棲み分けられていて話がわかりやすくみえるようになっていたり、出来る限り丁寧に書いてるなとは思いますが。
教官の演出が上手かっただけに他の部分が色褪せて見えてしまう感じだったのがもったいないかなと。もっと右から左、左から右に大きく揺さぶる演出を組み込んでいいんじゃないですかね。あの1点だけだとまぐれあたりにしか見えないので。もっと書いてるうちにきっとそういうメリハリの付け方を自然に組み込めるようになってくると思うので、今後に期待してみます。少なくとも新人さんとしては充分上出来ですし。

挿絵はもう少し頑張ってほしい感じだけど、もしこれがシリーズ化するようであれば、これ以上の便乗しどころはないと思われるので、ぜひ今のうちにスキルアップをしてもらいたいところです。絵柄的にのっぺらした背景はマイナスなんだよなー。もっとデフォルメ効かせるか、背景みっちり描くか、どっちかは必要だよね。

しかしシリーズ化するのかな。続けようと思えば続けられる形にはなってるけど、しっかり先の展開も構想されてるのでなければ、変に地雷踏むよりしっかりとした設定考えて新作のが無難かなと。
ともあれ先行き楽しみにしてもよさそうな新人さんの1人ではあると思います。がんばれー。

2011年11月26日 (土)

魔王なあの娘と村人A ~幼なじみは勇者です~ / 2 ~牛と勇者とパンプキン~

電撃文庫 ゆうきりん著

1巻読んだ記憶はあるのにエントリ遡っても書かれてなくて、2巻買ってからあれ?と思ったり。部屋漁ったらやっぱり1巻はありました。といって1巻を読み返したりしたわけではないですが。
てなわけでまとめて扱ってみる。他にも似たような抜けはありそうね。

初々しい同級生の魔王といらない幼馴染の勇者の板挟みになる村人A佐東くん。この3人を中心にしたラブコメと。あと死体苦手なネクロマンサーとかいるけど1巻の記憶が薄いし2巻で活躍なかったので今回は保留ということで。
しかしどうしてこうも幼馴染ってのは負けフラグをぷんぷん匂わせるポジションなのかな。キャラ作りのテンプレ的に非常に不憫なポジションだと思います。別に対比させずとも魔王可愛いじゃない。

その可愛い魔王は学食を充実させてメタボ計画とか牛のゲップで地球温暖化とか気の長い世界征服を企んじゃうと。微笑ましいなあ。微妙な設定ながらもほのぼの感が上手く働いていいアクセントになってます。単なるラブコメで今の時代生きてくのはつらいですしね。
対して勇者は黒服に連れ去られたり魔王をやきもきさせたりの汚れ仕事担当なのは、サブタイ的にどうなんだろう。かませ犬役に徹させるのはいいんだけど、もうちょっと魅力的に描けないものかなあ。
どうでもいいけど徹させるって言葉はどうなのか。促音からのサ変活用て難しいな。

特段面白いと思ってるわけでもないけど、無下にするのもどうかというくらいにはほのぼのと可愛らしい作品で、そういう点では好きな作品なのかも。

さて今月もまた電撃にさっぱり手を付けてられない状況。これがやっと1冊目。もう半月以上経っちゃったよ。もっと購入数減らさないとダメね。

2011年11月24日 (木)

デート・ア・ライブ 3 狂三キラー

ファンタジア文庫 橘公司著

アニメ企画最速とか、ウザいくらいのCMプッシュがどうよと思わないでもないし、そも企画だけが最速でそれがどうしたという感じだけど、作品自体は面白いので今のところは許す。でもアニメ化ねえ…富士見に限らず角川系アニメはこのところみんな失敗してるからなあ。今やってる未来日記でどうにか持ち直したかってくらいか。それにアニメ向きかどうかもちょっと怪しい気も。ギャルゲだったら向いてると言えるのだけど。日常みたいに京アニ使うほどに力入れてどうかってとこじゃないかなあ。テンポ悪いと他のファンタジアアニメのように伝勇伝とかとかいつ天とかこれゾンとか生徒会みたいに空気で終わりそうだよ。フルメタとは時代が違うからなあ。そういやフルメタは京アニか。やっぱりそのくらいは必要だよな。さらに遡るとタイラーとかヤマモトヨーコとかいかにも看板だった作品もあるけど、スレイヤーズ以外はそこまでヒットとも見えないし。ハマれば受けそうな気はしなくもないけど、おそらくちょっとやそっとじゃ空気で終わると思われます。ああ、逆にCMでウザさを育てて何はなくともまずは覚えてもらおうっていう作戦か。何となく納得。あとはつなこ絵ブーストでどこまでいけるか。ふむ。

関連エントリ。1巻2巻

もちろん今のファンタジアの看板背負えるくらい面白いと思ってます。今回も亜衣、麻衣、美衣とかばっちりツボりましたし。おまけにもう1人ってちょっとー。
本線にしても、狂三は今まで登場した精霊の中では抜群に人間離れしてて、これならアクション要素的にアニメ化にもいくらかは対応できそうな気もします。士道が能力を質にして駆け引きするあたりもちょっと新展開。十香と四糸乃はただのダシだったのかもなあと思えてしまうほどに。もちろん魅力がないわけじゃないですが、狂三のデザインちょっと頑張りすぎですって。よくイメージ引き出した、つなこ氏。個人的お気に入りの折紙ちゃんは逆に今回影薄かったり。四糸乃に至っては不遇の一言。ハーレム物も難しいものです。今巻の恋してマイ・リトル・シドーはちょっと真面目すぎたんではなかろうか。

精霊大戦と平行して妹大戦も。どっちも他人の話を聞かない子なので、どう噛み合わせてくるのか今後の注目です。実はあんまり注目してませんごめんなさい。何で精霊のが聞き分けいいのよ。やっぱ折紙ちゃんルートがいいです。この妹共や折紙やたまちゃんが表紙になるのはいつになるだろう。なるのかたまちゃん。

⑩④③と1冊1人登場してるけど、少なくとも10冊は出すつもりなんだろうか。この作者は基本的に自ネタで勝負してくると思うので、⑨はバカ!みたいなことはしないよね。ていうかみんなバカだ。愛すべきバカ。可愛いなあ。ともあれ、あと2年は戦えそうですね。やっぱりアニメ化はまだ早いよ。変化球でカルマをアニメ化しようよ。うーん、カルマ読みたいなー。時間ないなー。時間作るかー。

えぇ、3巻も面白かったですよ。3巻もというより、3巻が1番面白いんじゃないかな。

2011年11月17日 (木)

のうりん 2

GA文庫 白鳥士郎著

手に取ってしまったかー。非常に悩ましかったのだけど。だってこれでもかというくらい平積みどころか山積みになってるんだもの。読まなかったら時代についていけないよとでも脅されてるかのように。ソフトバンクのホンキに応えましたよ。それだけ全力でこられちゃ是非に及ばず。挙句、独立エントリに昇格させてしまったという。負けを認めますよ(´・ω・`)

関連エントリ。1巻

とりあえずジャンプ黄金期のチェックだけしておけば大枠としては楽しめるはず。基本的にはネット徘徊してる程度でフォローできる範囲。ソードマスターヤマトなりグレーチングからおっこちる仔カルガモなり、まあいくらでも。
ただ、さもメジャーかのようにネタに使われてたのだけど、生粋の丹沢っ子である自分には「つけてみそかけてみそ」がわかりませんでした。Bingったらすぐ出てきたけど、体験として持ってないので、面白いのかどうかちょっと分かりかね。中部ローカル的にそっちの人にはストライクなのかな。

そして挿絵。それにしてもこの絵師、ノリノリである。カラーのもえたま!に始まって、Wカップに星矢にウリ坊森ガールにJOJOに夜王に男塾に、あと何かの映画のキャッチコピーぽいのに、まどかと、このひどいイラストの注文にどれだけ応えてますか。笑いの半分はイラストの功績。挿絵がここまで効果的に使われてる作品はレアです。切符氏の評価がまたアップしました。せざるをえまい。

農業サイドにしても、薀蓄はそこら中にちりばめられてるし、特に大豆を題材にしたのは非常によろしいかと思います。個人的に。要するに今年のウチの畑の大豆は失敗でした。来年は3畝か4畝くらい作ろう。畑直蒔きは失敗が目に見えてるので、やっぱり苗から。そういう意味から林檎かわいいよ林檎。林檎も苗から作れ。
1巻でもルポ的手法でちょっと真面目な面を見せたりしてたけど、今回も自然の強大さとか脈々と受け継がれてきた農業の歴史だとか話を大きくしてちょっとしなってみたり。こういう部分もギャップ萌えと思えということか。

そしてまさかの百合締め。コミック百合姫まで引き合いに出して。まあ一部でゆるゆり流行ったしね。アッカリーン(※この作中では別キャラ)。

もうここまできたら、ノベルとしてどうとか、本歌取りだパロディだ引用だ剽窃だとかそんなチャチな話じゃなく、エンタテイメントとしてこれは評価せざるをえなかろうと。手に取った時点でもう負けてたけど、いいよ、内容にも敗北を認めますよ。
元ネタだって、通じるようにメジャーなところを厳選してるのだろうし、一見バカでしかないけど、多分色んなところに気を使ってはいるはず。悪ノリが過ぎる分、デリケートに扱ってる匂いは感じます。銀魂アニメよりも強めに。

でもやっぱりQ数上げたり色々と嫌いですけどね。面白さは認めるけど。

耳鳴坂妖異日誌 手のひらに物の怪 / となりにヴァンパイア / あかつきにゴースト

スニーカー文庫 湖山真著

カレイドメイズのルーツを探りに。面白いよね、カレイドメイズ。

まず。売ってません。古いといっても2年前。メジャーレーベルでも半年もすればよっぽど売れてる作品以外は置いてない本屋がほとんどと思えば、近年ラノベが売れてるといってもたかが知れてますね。コミックはどう見ても売れてない紙焼けした年季物が置いてあったりするのに。

で、結局amazonで購入。いつものことながらamazonすげーな。

パンピーだった主人公草太が文車妖妃ミコトにまとわり憑かれて、耳鳴坂と関わっていくお話。妖異には妖異のセカイがあるんですよ、と。そして話が進むにつれて草太も実は。

この作者さんはやっぱり王道好きって印象。題材に多少和風テイストミックスして、でも伝承だけじゃなく現代で妖異配置するならこう、みたいな作者なりの科学がちょっとしたこだわりとして見えるというか作風が伝わってきます。こないだ読んだあやかしマニアックスとの違いをそんなところで感じ。

若さを溢れさせて頑張っちゃう草太を、普通は応援して読むべきところ、若くないのでそんな気になれなかったのが読者としてちと失敗でした。すぐにヒルダをどうとか退魔嫌とか腕差し出すとか言っちゃうくらいホント青臭い子なので、ちょっと感情移入しづらい子なんだもの。刹里やミコトも同様。そういう気分の日に読めたらよかったんだろうけど。
そのヒルダの悲劇とか吸血鬼を助けたりとかあがく刹里とかそれぞれのドラマは全部、草太の出自への伏線で。だからこその主人公なのだけど、やっぱり主人公として青臭さ以外の何かが欲しかったなとは思ってしまったり。
色々としこりがないでもないけど、でもま、規模的にはそれほどでもないので政治的に納得させることが一応可能な収斂展開。刹里の7世代次のこととかもスルーしてるけどやっぱ食うよね。てか、軽い契約ですね。コメディだから?あんまりコメディ色強くないけど。

真ヒロインはハチでした。異論は認める。

初々しさというか試行錯誤の見える、実にデビュー作だなと思わず納得してしまうラノベでした。これが肥やしになって今のカレイドメイズがあるわけですね。いい成長してきてると思います。まだ2年ですしね。
うさ彦さんは湖山真氏を応援しています。

2011年11月14日 (月)

茨城グルメまつり2011

12日に行ってきました。土曜の朝5時に出て帰ってきたのが日曜朝6時という老体酷使。金夜に思い付きで人数集めて小旅行的なそれを。しっかり計画立てて行かないあたりが、うさ彦さんと愉快な仲間たち。結局疲れ果てて今日になって更新してるとか何とか。

ということで、初の水戸偕楽園。天気もよく、いいおまつり日和。こういう公園いいなあ。近所だったら月イチくらいで遊びに行ってのんびりしたいと思えるところ。
去年の厚木BグルGPはあんまり回れなかったけど、今回の水戸のおまつりは列に並ぶのが苦でない程度に盛況で、天気もよく実際にイベントを楽しむにはこのくらいがちょうどよいのかも。先週行けなかった東京ラーメンショーとか今年は遠すぎて行けないBグルGPの代わりみたいなつもりだったけど、予想以上に楽しめました。

以下、食べたもの。
しじみ汁。手始めに。100円というのが実にすばらしく。味もよく安くお手軽で、B級グルメの鑑とは当にこれのこと。
水戸納豆ケバブ。300円。ケバブというより納豆でした。納豆大好きだからいいけど。でももうちょっと高くしても構わないから肉のボリューム欲しいな。
常陸牛串焼き。500円。個人的には満足。ウェルダンくらいでいいんですよ。肉はやっぱり塊で食べてこそ。
メロンカレー。400円。こういうネタがあるのがBグル的な。メロンとカレーの味をきっちり両立させててユニークかと。ゲテモノ扱いするほどじゃないと思います。
濃縮還元100%りんごジュース。150円。ねぶたのラベルのPET。お腹の調整に。
カニ汁。200円。カニ大好きだけど、しじみ汁のクオリティと比べると満足度はそれほどでも。というかあっちが高度すぎた。そろそろお腹いっぱいになってきてたというのもあり。

Bグルの象徴焼きそばはスルーで。もっと食べられたらよかったけど、歳なのであまり詰め込めず。着ぐるみのいなり寿司とかがぶりメンチとかイカめしとかやきそバーガーとかも食べてみたかったかな。結局100円のしじみ汁が一番おいしかったかも。値段も込みで総合満足度でトップ。

ゴミ箱はもうちょっと配置してほしかったです。不満足だったはそのくらい。やっぱりこういう楽しみ方って大事だなー。もっと旅したいな。来年有給が補充されたら計画立ててみよう。あるいはGWとか。せっかく車も戻ってきたしね。

夕飯の焼き鳥も美味しかったし、本当にいい1日でした。まだまだ焼き鳥ブームも続きそう。あと、ハツモトとツナギが同じ部位というのを初めて知りました。もっと食べようプリン体。

2011年11月 9日 (水)

STEINS;GATE 2 形而上のネクローシス:Reverse

角川スニーカー文庫 三輪清宗著

関連エントリ。1巻

電話レンジ(仮)で飛んでるのは岡部だけだけど、飛んだ(飛ばれた)ことに気付けそうなシチュになってきてたので、誰であろうと一人称ではみんなリーディングシュタイナー持ってるって解釈するの妥当かなあ、これは。不備の多いSFに、さらに哲学的なベクトルを加えてよかったんだろうか。

あのラストに持ってくのには、その世界線の紅莉栖を最初から書いてしまうとネタバレスタートというトラップを免れようがないので、こういう手法を取り入れるしかないのかなと、半分諦めて読んでる気持ちでもあったり。難しいなー。

そもそも紅莉栖視点では最初のラジ館のアレ以外は何も起きずにラストまで持ってかなきゃいけなくて、ラボメンになること自体すっとばさなきゃいけないはずなのにラボメンになってるというのは、これは岡部視点ではいいとしてもこれは死亡フラグが立ったままシナリオが進行してるわけで。てかどうしてそんな簡単なことに1巻で気付いてなかったかな、おれ。
つまりこれはReverseなんて裏視点じゃなく、まったく新しい視点のシュタゲだ。

ということで、先の展開がどう整合性取ってくるのか楽しみになりました。もうコミックもブラウン以外買うつもりないし、気持ちの中ではほぼ終わコンなんだけど、BDとこれだけは最後まで付き合おうかなと。てか、BDもいらなかったかなー。まあいいか。

できればSFとして整合性を取る方向でしっかり屁理屈こねてくれたシュタゲと出会いたいです。過去に送ったメールのUID認証だとか、ブラックホールの可逆圧縮コーデックとか、そっち方面での力技の屁理屈を。ちょっと誰かと語り合いたい気分です。

※11/12修正。フラグはまゆしぃですよねー。すみません。

カフェとオレの先輩 3

MF文庫J 樋口司著

突然の最終巻。でもあとがきに同意なのでここは評価します。ラノベというからにはやっぱり軽くあるべきだよね。ストーリー物でも10冊は届いてほしくないし、日常物なんか5冊もやったら腐りますって。しかも何冊続けようが終わり方なんて一緒なんだし。よく少年マンガが揶揄されるように、売れたら続くってスタイルはやっぱり反抗したい気分です。そういうことです。
心残りもいくらかあるけど、一番気になるのは今となっては2巻の表紙で椿を採用しちゃったことが失敗だったかな、ってくらい。でもこの作品、絵はどうでもよかったのであんまり深く考えないでおこう。

関連エントリ。1巻2巻

劇中たったひと月ほどというのに、成長しまくりの主人公洋平。というか前にも書いたように1巻とほぼ別人。3冊で〆たのはおそらくそういう意味合いもあるんじゃないかなとは思ったり。だから次回作にはきっと期待できるはず。
さておき、その洋平、実は婚約者だった兄貴との関係にけじめある行動。男前になっちゃってまあ。しがらみのある立場の場合、やっぱり兄貴とくっつくべきかなとも思わなくもないけど、作品的にやっぱり由比川一直線にならざるをえないか。洋平としちゃ由比川と一緒にいるのが楽しいのだろうし。でも2人だけの世界の漫才は当人たちしか面白くないよ。

というのと相まって、笑いの要素は足りなかったなー。締めることに注力しすぎたか。期待のレベルに到達してたのはモコニスタの章くらい。彼らの業界ではご褒美です。モコも影のあるポジションではあったけど活躍してたしね。こういうのは椿の仕事かと思ってたんだけどな。

それと、椿とモコの年齢に踏み込んでたのはよいのだけど、やっぱり面白く見せる方法を編み出すのは難しそうか。こういうの、どうやったら上手く書けるんだろうなー。あまりに難しすぎて様式美として文法どおりに収めるしかないのか。もやもや。いいお手本とかヒントになりそうなものないもんかな。

スターシステムで別作品に出てきそうな伏線とかあったので、またこの作者の新作に期待します。お疲れ様でしたー。

このブログ的に、単品作品でなく続き物として、完結まで独立エントリを通した初の作品ではなかろうか。いつもサボってすみません。

2011年11月 8日 (火)

魔王が家賃を払ってくれない

ガガガ文庫 伊藤ヒロ著

やっぱりこの人は作家というより設計者だよなあ。勝負どころはみんな自前のネタでなくどこかの原典からの引用だし、こう読み進んでくれという順路案内が相変わらず懇切丁寧。すぎるくらい。よく言えば理解しやすいし、悪く言うと驚きがない。でも魔法のすごさを光のはやさのうんこに威力を喩えるあたりは元ネタをさらに昇華してるとも思うので、単なるパロディだけでない仕上がりにはなってると思います。エーミールとかジャイアンとかにしても。

一言で言えば天丼盛り合わせ。これは伊藤ヒロ作品みんなそうだけど、6話→22話への「まるでアメフトの名勝負を見るかのような見事なロングパスの応酬!」(原文ママ)とか顕著。はい、踊らされておきますね。まあここはベタとして。
応酬というからには他にも。パンツ→ブルマーも同様か。銀河暗黒剣は超銀河伝説剣だろうし、ク・リトル・リトルだって。そこら中にロングパス仕込まれてます天丼特盛です。
そしてラスト。このロングパスの出所は天使ラノベエルからか。というかパンツ丸出しでいる時点でそうだな。テンシエルとアクマエルなんてのもいることから想像し難いわけではないけど、あっちは伊藤ジロー名義で、今まで確定情報もなかったしな。けどま、これはそういうことかー。てか、そんなに片っ端からチェックなんてしませんてわかりませんて。たまたま元を読んだ人にだけ分かるとかひどいよ。多分他にもいぱいある。

半分、伊藤ヒロストーカー向け作品でした。全部を把握することは無理にしても、ある程度は元ネタをカバーできないと面白いとは感じられないかも。とりあえず最低限VIPブログ周辺くらいはフォローがいるんじゃなかろうか。どこまで手を広げたらパロの元ネタを把握できるのか、苦しいなー。自分にしても夢幻廻廊は未プレイだし、クリトルだって1はやったけどグレートハンティングの方はやってないしなあ。またエロゲ触ることもあるかどうか。

何だかんだで伊藤ヒロ好きだし、自分としては概ね楽しく読めたけど、意地でも面白くないっていう人も多いと思う。そういうタイプの作品かな。
あと、ネタ以外の部分で一点だけ。魔王が殿下なのはおかしくね?陛下と読み直すのも無粋だろうか。脳内で王じゃなく王女ってことにしときました。まる。

2011年11月 7日 (月)

お前のご奉仕はその程度か? 2

GA文庫 森田季節著

GAとしては破格の面白さだと思ってます。作風的に看板にはなりえないけど。「君が老子で、孔子が僕で!」と並び立つくらいにはきっと面白い。ドラマCDやってる暇があるならそっちをスピンオフすべきじゃなかろうか。「松尾芭蕉なんですけど、俳句飽きました」でももちろん構いません。もっと関係ないけどアマガミも2期やるくらいならビーバー三国志をスピンオフすべきだよね実にどうでもいいね。
ちなみにそのドラマCD、豪華キャスティング声優っていうけど、個人的にはあんまりヒットしませんでした。生天目くらいかなー。もちろん買いません。

関連エントリ。1巻

ご奉仕がほとんど食事係に限定されてきたような。まったくタイトルどおりにその程度だな。山登り関係の話はちょっとあったけど、新聞等読まず、外に目を向けないタイプの主人公と強調されてた情弱っぷりはあんまりない。狭い帝国の情報程度なら把握できるってことだろうか。興味がなくて情弱だったんじゃなくて、規模の問題だったのかもしれない。でもうまい棒マリンビーフ味とかそういう変な知識から察するに、この設定はすでにないも同然な気がする。

ハーレムっぷりはますます加速。王家姉妹はもとより、ササラも折れたし、ビッグリボンなお姉ちゃんまで参戦。良太がツッコミ役になってヒロインズがボケ倒すシステムは使い古された形ではあるけど、やっぱりしっくりきます。いい意味でお約束。たった2巻で7人てのもかなり豪勢じゃなかろうか。ラノベを超えてエロゲ級とさえ。人間の異性に無差別にモテるご都合的な呪い関係なく、血族にさえもモテてるこの主人公はなー。どこまでもベタで微笑ましいです。

山原くんが2巻のMVPかな。ハーレムを強調するいい対比であり、定規武装のへちょさといい、モブっぽくていいなあ。こういう存在感のある脇役大好きです。

挿絵的には特にP61の清水がすばらしかったです。この頭身の悪さがちびっこ感を強く醸しています。やっぱそうだよねー。小柄な子が頭身バランスいいのはやっぱおかしいんですよ。文字通りの頭でっかち尻すぼみ。これが正しい姿。でも巻頭カラー口絵が何で両面ピンナップかな。大体、カラーなのに白いって。やっぱ絵心の問題かも。

あと、これもどうでもいいけど、クッパは斧じゃなくてハンマーを投げてると思うの。斧は橋を落とすために後ろに立て掛けてあるよね。

まあ確実に続きを買うであろう数少ないGAのタイトルではあります。次も楽しみに。

進展したけど進展なし

さっぱり音沙汰のなかった保険屋からの連絡がやっと今日ありました。事故から3ヶ月、車戻ってからも3週間スルー、放置されまくりの日々でしたねえ。ていうか、あまりにもあんまりだったので昨日こっちからつっついたんだけど。
いかにやる気がないかよくわかる、あいおいニッセイ同和さんの対応です。さすが保険屋、一般人とまったく違う感覚をお持ちですね。こうでなきゃこんな仕事やれたもんじゃないですもんね。
10年前だったらネットだろうが担当の名前出してるわ。いつか企業名さえ出せなくなる時代もくるのかね。気を回す人は今でも伏字にしてるようですが。

金額がいくらというよりも、その計算方法自体に納得いかないのと、何よりも事故加害者の代理であるはずなのに連絡の遅さに表れている謝罪の気持ちの見えなさ誠意のなさ加減に、それを蒸し返さなきゃいけない気分の悪さによって、今日は示談の持ちかけを蹴っとばしておきました。どうせ今日蹴ろうが次の連絡であろうが、何も変わらないどころか時間軸で損するだけなんだけどさ。子供ですので。

考えるほどにやっぱりとってもご機嫌ななめになるうさ彦さんでした。

ともあれ、事故もらったら通院して弁護士立てることだけはしっかりやっとけってことですね。それから相手の保険会社も気にしよう。保険料の安さだけに目が行ってるような相手には何も期待しちゃいけない。まあ事故なんてそうそう起こすもんでもないし、違いなんて普通なら気付きもしないんだろうけど。少なくともそういう会社と契約は自分はしたくない。自分の土俵でいうならソフバンと契約しないようなもんか。
ちぃおぼえた。

2011年11月 5日 (土)

お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ 4

MF文庫J 鈴木大輔著

お気楽シリーズ4冊目。関連エントリ。1巻2巻3巻

そういえばこれMFJなんだっけ。じゃあそのうちアニメ化しそうだな。予算少なめTBS枠で。延々と続きそうな匂いもしてきたし、気付いたら10冊くらい出てたとかなってそうだ。

今回は笑いの要素が少なめでした。でもテンポのよさは健在。気楽に1時間とかからずに読み終わる軽さは気持ちのいいものです。多分このシリーズで1番面白かった。

前半は編集さんと妹の対面やら苦労話やら。秋子、またお嬢様臭がなくなってきたなあ。別にブラコンでもいいけど、お嬢様らしさだけはどうにかしてもらいたいところです。いっそお嬢様という設定削ってもよかったんじゃないかと思わなくもないけど、今回のラストで結局お家のしがらみまで手伸ばしちゃったようなので、お嬢様設定は必須なのか。じゃあやっぱりお嬢様らしく頼みますよ。てかもうそっちの設定どうでもよくなってきたわ。

後半は秋人が風邪ひいて3人でローテ看病なお話。やっぱり会長はそういうポジションね。元からハーレム狙いだし、一人勝ちする必要のない余裕の貫禄。ローテだけでなく表紙になるのも当然ね。
今回の打順は、アナ、銀、秋子。残念強調だけど誠実なアナから、過剰な銀、よくできた妹と流れるこういう手順の正しさはこの作者しっかりしてるんだよなあ。家族の想い出、母親の面影で秋子がリードできたという演出か。そこまで含めて会長の手柄みたいになってるあたりニクイといおうか。

そしてラスト。また会長仕組んできたな。少女になりかけの女児登場。ああ、お兄ちゃんていうのはこういうことでしたか。こっちが真打ね。てかすでに内縁みたいなもんでしょ。秋子、どこまでも不憫な子。タイトルの地位さえも脅かされるなんて。

ところで3巻の表紙を見返してみたら、ぎんぎんのケツがすごく嫌な感じに描かれてたことに気付きました。

2011年11月 2日 (水)

テンプテーション・クラウン 3

集英社スーパーダッシュ文庫 雪野静著

いつの間にやらくっついた修司と千鳥に中てられて、先輩に告白する流れ。脇役回と言って差し支えない3巻です。

関連エントリ。1巻2巻

期待していた男の王冠がようやく登場。どころか猫の王冠まで登場。これは意外。でも、相変わらずゼファの実力を感じられる場面は少なめ。というか2巻からこっち、ゼファの出番自体が少ないんですよ。ポジション的にはますます重要度が強調されてるのだけど、にしては扱いが不遇すぎるよなあ。王冠相手には控えめな態度って解釈しとこか。女の子にかまけてそっちのけってだけな気もしますが。

アキトと萌恵の関係を決着させた今巻。これも設定だけで、今までもほとんど表だって展開してなかったので、1冊使っての解決は優遇されすぎな印象。
あの図書館の彼との関係にしても、本当に先輩の対象だったのか、非常に曖昧な。勝手にアキトがそう解釈してただけにも見えます。今まで王冠やバトルの把握がやたらと難しかったのも、理解しづらい設定というよりも、これと同様に、こういう歯切れの悪い表現に因るところが大きかったんだなと、認識を改めました。
この歯切れの悪さを、大事な部分を隠すための作風と見るか表現力不足と見るか、非常に悩ましいのだけど、おそらく後者かなーと。王冠についてはそれでもいいんだけど、今回の先輩の件は別に隠す必要ないもんねぇ。恋愛の機微だってそりゃもちろん難しいだろうけど、作品的に萌恵がそこまで優遇されるのは変だし。
アキトが図書館で感じた空気がそうだというならそうと解釈できなくもないけど、読者がそれと感じ取れる流れだったかというとそれはなかったんじゃないかと。やっぱりアキト視点の勝手な解釈と思うしかない。2.5次元ならぬ、一人称じゃない1.5人称。むしろ0.5人称?うーん。
ともあれ、やっといらないヒロイン脱落です。流れはともかく望ましい結果にはなってくれてよかったよかった。

もう1つの今回の柱、ルク×レノ×カーチャの朱陣営の絡み。ついでに蒼の孤高のお披露目。終わコン萌恵より、後の展開的にこちらに注目です。
アホの子レノーレはエカテリーナとセットでマスコット待遇かな。ルクツァーの台頭で朱の王冠はこっちが活躍しそう。一風ガサツに見えて実は知的キャラというポジションぽい。カーチャも上手く使いこなしそう。現時点で唯一の男王冠だし、美味しいポジションですね。
その男の王冠と猫の王冠だけど。ゼファ、もっと仕事しようよ。修羅場もまたラース中心で、せっかくの朱陣営が蚊帳の外だし。男からも猫からも好かれろアキト。そっちの意味で。でも何となくアキトの能力が赤陣営にはバレてるような描写も。気付かれると効果がない?このあたりは上と違って、歯切れの悪さがいい効果を醸していたり。

彩姫、一歩後退。脱落見せるにはちょっと早いな。いっそラースみたいにNTR属性みたいな形で絡めた方が最終局面まで生き残りやすいんだろうけど、本人の心が折れちゃどうしようもない。まあクールキャラを保つためにはそれも仕方ないさね。ルヴィはルヴィでいつものように不器用かわいい素敵キャラ。健気ねー。結局この3人だけがゼファの効果範囲なのか。能力バレでなく、人数制限という方向性もありうるか。ゼファがおとなしすぎて未知数です。

ということで、ゼファだけが会話してくる設定を説明してくれたことは今回のポイントでした。秘匿してるアキトは賢明な主人公だなあ。

今後の展開的には、瑞穂が臭すぎて。この猛獣、王冠といってもおかしくないほどの存在感。ただでさえ選定者でもないくせに王冠とタメ張ってるし、ナオトという不気味なバックも控えてるし、ナチュラルに目覚めそうで非常に気になります。キャラとしては猛獣注意で近寄りたくないけど。しかし王冠になってアキトになびいたりしたら今以上に修羅場だな。嫌すぎる。

色々問題も感じてますが、この作品は好きですよ。わくわく設定。でも作者にも集英社側にも不安要素があるようなないような。むー。ともあれ、がんばってほしいです。

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