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2011年10月26日 (水)

楠木統十郎の災難な日々 ネギは世界を救う

電撃文庫 南井大介著

実は前作の続き待ってたんですが。天才科学者のお姫様が戦争してたアレ。新作が出たことであれは終了とすっきり思えたので、まあよしとしときますか。

わりとスマートな作品だった前作と打って変わって、喜劇にチャレンジの模様。
まず、主人公じゅーちゃんはひねくれデブ。ひねくれてる分、知性も高い。相手を悉く見下すわ、言葉も悪いけど、当人の手の届く範囲のことはきっちりやるしっかり者という印象。根っこでは幼馴染にも優しいし。かなり好みのキャラ設定です。
それとじゅーちゃんの幼馴染である双子。おっとり系超絶美少女な男の娘和希と強気で知的な美少女優希の組み合わせ。それぞれのポジションをふんだんに利用して絡みつつ、前半はじゅーちゃんのアンカー的役割だったのが、後半であらあらうふふ。
そして異世界人のネコ耳ロリ。ドタバタの起点。思わせぶりに介入できない立場で案内だけといってるけど、おそらくは本当にご都合的。これは勘ぐらないのが作法であり様式美。ドタバタコメディには必要だしね。こまけぇことはいいんですよ。

突然わけもわからずに巻き込まれて殺されて異世界に飛ぶローファンタジーという態でお話が始まるのだけど、元の世界の影響が強く出てるらしく、3人にとっては見慣れた町が舞台だったり。生き返らせてやるからアノマリーなる異物を倒して元の世界に戻ろうとなるわけだけど、ネコビッチの案内役が実に役立たず。ネギ1本渡されてどうしろと。じゅーちゃんも双子もご立腹。そしてドタバタ。そんな展開。
現実の影響からアノマリーの姿が主人公のライバル的存在の佐古竜輝で、じゅーちゃんやる気マックス。元の世界に戻るとか無関係に意地の張り合いで盛り上がってる身近な感覚が分かりやすくてよいね。

セリフの端々にどこかで見たものが噛んでいたり、フードアスロンのくだりなんか特に面白可笑しく表現されてるなーと。突き抜けた笑いはないけど、くすりとできる程度には笑いも散りばめられてます。というか、作者がわりに幅広い知識を持ってるなってのが文章からにじみ出ているので、そういう微細なニュアンスからくる笑いとでもいおうか。展開とか作品自体の評価というのとはちょっと違うかもしれないけど、そういう意味で楽しく読めました。これだけで完結もしてるし、もし売れたら続編も書けるようにって終わり方にもなってるし、計算されてますね。こういう部分がこの作者らしく。

あと、イラストが実に的確なイメージでよかったです。双子もそうだし、何よりじゅーちゃんの魅力を存分に引き出してるよ。やっぱりそういうところまでひっくるめてのラノベなんだな。

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