« 全滅なう | トップページ | 事故その後 »

2011年8月26日 (金)

パーフェクトフレンド

メディアワークス文庫 野崎まど著

実は先週舞面真面読んでて、今週のアタマにも全滅なうを読んで、色々とタイミング的に微妙でしたが、そこはやはり野崎まど、期待を裏切りません。今作もいつものファンタジックミステリでした。

第一印象は苺ましまろを野崎まどに書かせたらこうなりそうとかいう感じで。いあテーマが先で後からキャラを当てはめてるとは思いますけど。ということで友情という題材です。

小4にあがったばかりの女の子たち。このくらいの年齢がやっぱりテーマに合ってるのかな。理桜、やや、ひぃちゃんの3人が不登校の同級生さなかを迎えに行くという展開で始まるのだけど、きっとこの不登校児に何かあるのが野崎まどの料理。ドキワク。

主役格の理桜は小4にしてはキレすぎるけど、さなかがもっとキてるし、そもそも野崎まどなのでここは不問。というかファンタジーだし。ややとひぃちゃんに小4を担当させて、2人には深く潜ってもらいましょう。それにしてもややとトム可愛いな。イラストはおそらく左からひぃちゃん、さなか、理桜、ややでしょう。挿絵のないメディアワークス文庫にしてはサービス旺盛な表紙ですね。特徴掴んでます。

友情とは何かという答えを見つけるために不登校から外の世界に踏み出すさなか。いじりいじられ日常パート。筆箱の開閉音やくしゃみの擬音の当てはめ方のセンスはナイスです地味に先生攻撃されてます。INOというクイズラリーで図書館行ったり町を回ったり。夏に差し掛かってひとまず答えを出すさなか。理桜たちがナチュラルに正答を突きつけているのだけど、論理化こそがさなかの命題なわけで。しかし池での事件で自分の答えの不備を感じて悩むさなか。このさなかの描写は迫真です。ユァザって何でしょね。ここでもルビによるお遊びなんかも。こういうギャップを付けるギアチェンジのタイミングが上手いんだよなあ。
論理展開で謎解き。もちろん初段はいつものフェイント。次の2段目のファンタジートリックボックスこそが野崎まどワールドなのはわかってますとも。がしかし、今回はさらにその先までも。最後の最後で見せるさなかの子供としての側面。綺麗に落としてきたなあ。ホント、小憎らしいです。

そして読後に脳内でエンドクレジットが流れて閉幕のタイトル表示にしびれるこの感覚。最近の、アレがどうたらでソレがこうたら、あるいはその略語4文字みたいなタイトルに辟易してる中、このオシャレさに心打たれないわけがありません。この読後感こそ、いい作品の証明ですね。

現時点での野崎まど最高傑作だと思います。文句なしにオススメ。

« 全滅なう | トップページ | 事故その後 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/572742/52573736

この記事へのトラックバック一覧です: パーフェクトフレンド:

« 全滅なう | トップページ | 事故その後 »

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30